真っ赤な部屋2019年06月28日 05時44分

マネキンと赤い部屋

これも昨日掲載の廃墟と同じ場所…なんだけども、こちらは学校の廃墟から。
誰かがいたずらして赤く塗ってしまったお部屋。

撮影当時、廃墟百戦錬磨だったので(笑)、こんなのに遭遇しても別に驚きはしなかったです。

それにしても、同じ廃墟でもアパート群はこういうのがないのに、学校ともなると荒らされるのは、やった人間の学校に対するトラウマでもあるんでしょうね。

今日は出張に行ってきくるので、早めの更新でした。
最近多いんだよね出張…。

廃墟における新聞は時代の生き証人22019年06月27日 06時08分

新聞は…というより車の広告は…となってしまっていますが(苦笑

トヨタパブリカ(初代)の新聞広告

こちらも昨日掲載の写真と同じ場所、撮影地は東北。
トヨタパブリカ(初代)の新聞広告です。
車のナンバーが800となっているのは、初代パブリカ後期型のエンジン排気量800ccに由来するもので、この時代は排気量が車のヒエラルキーそのものだったことが伺われます。
今はダウンサイジングターボにハイブリッドと、車格と排気量があまりリンクしなくなってきていますね。

パブリカは、トヨタのコンパクトカーの先駆けとして、一般大衆への自動車の普及を目指して販売されたもので、車名もPublic Carを組み合わせた造語。
後のスターレット、現代のヴィッツのご先祖にあたります。

エンジンは水平対向!2気筒OHVです。水平対向と言えば、今は自動車ではスバルやポルシェのイメージですが、トヨタにも水平対向エンジンがあったのですね。
パブリカは、1961年からの初代初期モデルが700ccでしたが、1966年にビッグマイナーチェンジを受け、800ccにアップされています。つまり、この新聞は1966~1969年の新聞広告ということです。

広告価格は387,000円で、昨日掲載したファミリアロータリーより少し古い(1年~4年)のですが、20万円以上お安い価格です。
この時代は、日本の高度経済成長の真っ只中にあり、貨幣価値も目まぐるしく変化しています。
サラリーマンの賃金上昇率も、現代とは比較にならないくらい高かった時代です。
わずか2年で、これだけ貨幣価値が変わっているのです。
とは言え、この価格は、パブリカの孫?とも言えるヴィッツの1.0~1.3Lグレードの価格に相当します。
なので、一般庶民にも手が届きやすかったと思います。

Wikipediaを見ると、初期のパブリカは安価で軽自動車と同じ価格か安いくらいだけど、装備が簡素で、軽自動車に流れる人が多かったとありますので、この流れは現代に通じるものがありますね。
今や軽自動車が、普通車顔負けの重装備で、価格も普通車コンパクトカーと同額か、むしろ高いくらいですから。

トヨタパブリカ仙台、というのも時代を感じさせますね。今のカローラ店に相当するものです。
左下のトヨタレンタカーのマークは、今でも同じものが使われていますね。

自動車が憧れだったものから、頑張れば庶民でも手が届くものへと変わっていった時代の広告、今や都市部では車を持たないという時代ですが、この時代は高度経済成長で、自動車が光り輝いていた時代ですね。

廃墟における新聞は時代の生き証人2019年06月26日 06時39分

とカッコよくタイトルを書いてしまったけど(笑)、でもホントそうなんですよ。
その廃墟がいつ頃から廃墟となったのか、その当時の時代背景とか、あれこれ想像を巡らせられます。
そしてその中の広告もまた、その当時を知るための貴重なものとなります。

こちらはもう10年以上前の撮影。

1970年3月17日の毎日新聞広告から「マツダファミリアロータリー」

1970年3月17日の毎日新聞東北版。
キューピーコーワ80、俳優はえーっと…名前が思い出せません。
この時代からキューピーコーワってあるんですね。

そして下はマツダファミリアの2代目です。
ファミリアも乗用版がアクセラ→Mazda3となり、なくなって久しいですが(バンのみOEMとして名前は残っていますが)歴代ファミリア唯一のロータリーエンジンを搭載したファミリア。さぞかし燃費が悪かったことでしょう(笑

この時期のマツダはロータリーエンジンに苦心し、それこそファミリーカーのファミリアにも、マイクロバスのパークウェイにも、高級車のルーチェ、スポーツカーのコスモと、なんでもかんでもロータリーエンジンを載せていた時代です。
高回転型で低速トルクが薄かったロータリーエンジン、結局の所最後まで残ったのはスポーツカーのみとなり、それもRX-8を最後に消滅してしまいました。いや正しくは休眠でしょうか?

広告の2代目ファミリアのロータリー、59.8万円という価格は、今の水準だと187万円程度だそうです。今のMazda3が218万円からの価格なので、当時としてもそこそこ安かったのかな?
Mazdaは21世紀初頭までは安売りメーカーだったので、今の欧州思考、高級志向のマツダとはあまり比較できないかもしれませんが。

もう1つ載せようと思いましたが、今日はここまで。

無限遠撮影におけるAI Nikkor 24mm f/2の各絞り比較2019年06月05日 06時34分

AI Nikkor 24mm f/2の無限遠撮影における、各絞りでの描写比較。

よくテストチャートによる比較はあちこちでされていますが、あれはあくまでそのテストチャートの撮影距離、しかも平面のテストチャートですから、実際にはより近接、より遠方、そして三次元のものを撮影する場合は、レンズの描写も変わってきますから、あくまで部分的な比較にしかなりません。

結局は自分がよく使うシチュエーションで、実写で判断するしかありません。
広角レンズなので、自分の場合は無限遠で使うことも多いと思うので、今回は風景を無限遠撮影しての比較です。
三脚に据えたわけでもないので、結構適当な撮影であることをご了承ください。

なお本ブログの制約上、解像度は4Kディスプレイに合わせた横方向3840ドットに落としています。
また、ヴィネットコントロールはオフにしています。

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf2)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf2)

さすがに古い大口径の広角レンズだけに、周辺は光量低下も大きく、収差も大きくなっています。
とは言え、中心部はD850でも十分に解像していることがわかります。
これはかつて保有していたAI AF Nikkor 24mm f/2.8Dの絞り開放より解像力は高い印象です。もっとも、保有していたレンズは片ボケ傾向にあったため、そもそもレンズの実力が出ていなかったとも言えますが…。
なお、倍率色収差補正をオフにしても、この撮影では色収差はほぼなかったことも記載しておきます。

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf2.8)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf2.8)

1段絞るだけで、周辺減光はだいぶ緩和されます。解像力もぐっと上がります。

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf4)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf4)

f4になるとコントラストも十分上がります。

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf5.6)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf5.6)

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf8)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf8)

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf11)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf11)

絞るに従って周辺まで解像力が上がっていきますが、四隅のほんの僅かな部分だけは、解像力が低く収差が多い感じです。
ただ、実用上全く問題ないですし、むしろそれ以外は均一に解像力の高さを感じます。D850でこれだけ解像すれば十分と言って良いでしょう。
40年前のレンズで、OHも何もしていませんが、このレンズは当たりレンズですね。
十分実用に耐えます。広角なので、MFでもそこまでピントはシビアではありません。

なお、f16やf22では掲載しませんが、絞り込みによる回折の影響で解像力は低下しますが、四隅の解像力は改善しませんので、実用上はf11まででしょうか。

今はAF-S NIKKOR 24mmのf/1.8Gやf/1.4Gといったより大口径レンズがラインアップされているため、本レンズはそれほど人気はないようですが、MF一眼レフとに組み合わせには、Gタイプレンズは事実上使用できないため、本レンズは十分価値があります。何よりコンパクトですから。

AF-S NIKKOR 24mm f/1.8G EDをf/2.8Dと比較する2015年08月07日 01時36分

Nikonの新しいf/1.8シリーズも、このAF-S NIKKOR 24mm f/1.8G EDが発表されたことで、広角から中望遠までひと通り揃いました。
24mmという画角、今となっては標準ズームでもこの画角から始まるものが増えて、単焦点レンズの出番は減ったかに思いますが、シンプルな光学系による素直なボケ味と描写は単焦点レンズの魅力です。

AF-S NIKKOR 24mm f/1.8G ED

こちらはナノクリスタルコートにEDレンズと、比較的安価でコンパクトなf/1.8シリーズとはいえ、妥協はないですね。
個人的には、昔AiAF Nikkor 24mm f/2.8Dを所有していましたが、私の持っていた個体が片ボケ傾向にあったこと、ボケ味もやや像が流れるようなボケで気に入らず、AF-S 24-70mm f/2.8G ED購入時に、TokinaのAT-X 28-70mmとともに手放した経緯があります。解像感も今ひとつでした。私の持っていた個体は調子が悪かった可能性がありますね。
とは言え、24mmという画角は、大好きな35mmレンズとの組合せで調度よい広角感が得られて良いのです。

売り出し価格は8万円強、やや高めですね。もう1万円出すと、SIGMAの24mm F1.4 DG HSMが買えてしまうのが悩ましいところですが、f/1.8シリーズは圧倒的に軽量コンパクトですね。

Nikonは長い事、24mm単焦点レンズはf/2.8Dのみでした。それが、AF-S 24mm f/1.4G EDが登場し、そして今回のf/1.8です。充実してきました。
ここでは、古いAiAF Nikkor 24mm f/2.8DとMTFを比較してみましょう。


●MTF曲線比較
▼AF-S NIKKOR 24mm f/1.8G ED
AF-S NIKKOR 24mm f/1.8G EDのMTF曲線

▼AiAF Nikkor 24mm f/2.8D
Ai AF Nikkor 24mm f/2.8DのMTF

さすがに新しいレンズは、コントラストもよく出ています。
どちらのレンズも中心部は大差ないのですが、周辺になるほど、新型が有利ですね。Dタイプは、画面隅はかなりボケボケでしたが、このMTFからも裏付けられています。

●スペック比較
   AF-S NIKKOR 24mm f/1.8G ED  AiAF Nikkor 24mm f/2.8D 
 発売年   2015年9月17日   1993年12月
 レンズ構成  9群12枚 (EDレンズ2枚)  9群9枚
 開放f値  f/1.8  f/2.8
 最小絞り  f16  f22
 絞りバネ枚数  7枚(円形絞り)   7枚
 最短撮影距離  0.23m  0.3m
 絞り方式  機械連結による自動絞り   機械連結による自動絞り
 最大撮影倍率  0.20倍  0.11倍
 フィルターサイズ  72mm   52mm
 AF動作方式  レンズ内蔵超音波モーター  ボディ側モータ駆動
 手ブレ補正機構  なし  なし
 質量  355g  260g
 寸法  77.5mm(最大径)x83.05mm  64.5mm(最大径)x462mm
 フード  HB-76(バヨネット式)  NH-1(ねじ込み式別売り)

こうしてみてみると、Dタイプのメリットは、ただひたすらコンパクト、ということに尽きます。
新型f/1.8Gの半分近い全長ですし、95gも軽量。
ただ、暗いレンズのほうが高解像度、というセオリーは、こと22年の開きがあると、当てはまりませんね。

Dタイプはデジタルではかなり厳しい評価にならざるを得ず、デジタルには新型をおすすめします。

レンズドナドナ2012年06月07日 22時27分

さらばTokina AT-X 270 PRO & AF Nikkor 24mm f/2.8D

昨日のことですが、御2つが旅立ちました…

さて代替は如何に!?

D800用広角レンズ考2012年05月15日 21時14分

隔離病棟の電灯
データ:Nikon D800 + AiAF Nikkor 24mm f/2.8D Aモード(f4 1/25)-1.3 ISO2800


D800の広角レンズについて悩む!

解像度不足が露呈してしまったAF Nikkor 24mm f/2.8Dに代わる広角レンズを模索中です。
今日の話題は、半分自分のメモ代わりですね。

とりあえず、値段に関係なく候補を挙げてみよう。


・AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
・AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR
・AiAF-S Zoom-Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-ED
・AiAF-S Zoom-Nikkor 18-35mm f/3.5-4.5D IF-ED
・AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

・SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM
・SIGMA 24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO

・Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX
・Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX

・Carl Zeiss Distagon T*2.8/25 ZF.2
・Carl Zeiss Distagon T*2/24 ZF.2


結構より取り見取りなので、悩みが尽きません。
順に考察していきます。


▼AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
誰もが疑わない名玉、キヤノンユーザーすらマウントアダプタで使う人もいるほど珠玉の1本!
このレンズについては、画質は悪い評判を全く聞きません。
欠点は前玉が大きくフィルタを取り付けられない、重い・高いというくらい。
ただ、ここまで広角は必要ないんですよね。望遠側でも24mm。24-70mmユーザーなら最適のレンズでしょうが。


▼AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR
本命はこのレンズです。使いたい画角です。VRもついていて、廃墟撮影ならこの1本で、しかもVR付きなので三脚いらずで撮影できそう。
三脚を使えない状況も多いので、機動性はかなり向上するはず。
ただ、手放しで喜べないのが画質。ズーム端では周辺の解像度が厳しいようで、解放だと結構像が流れます。1段絞ればそこそこ。
歪曲も大き目で、補正が可能なデジタルではよいですが、フィルムだとちょっと…
新しいナノクリスタルレンズの割に、ちょっとそこが気にかかります。それさえなければ、ここまで悩まないのですが。
値段は何とか手が届く範囲だけど、タイ洪水とD800効果で値上がり傾向に。


▼AiAF-S Zoom-Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-ED  AiAF-S Zoom-Nikkor 18-35mm
f/3.5-4.5D IF-ED
フィルム時代の古い設計のレンズで、この2本は外し選択というか、出物があれば、といったところ。一応現行品。
前者は1世代前の高級レンズで、初期のAF-Sにありがちの、AF時の鳴き音のリスクがあります。とはいえ出物があれば、使ってみたいレンズです。
後者はリーズナブルなわりに、意外と悪い話は聞かないですね。ただf値変動のレンズをいまさら…という気はします。


▼AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
実は一番欲しいレンズはこれ。f1.4はこのレンズでしか味わえない個性があります。
画質はほぼパーフェクトです。間違いのない画質でしょう。しかし単焦点なのに大きく重いですし、おいそれと買えない値段(16万円強)。
どちらかというと憧れのレンズ、という位置づけ。いつかは欲しいです。


▼SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM
今回挙げた中では最も広角寄りのレンズ。手持ちのTokinaのDX用と同じ焦点距離ながら、FXフォーマット対応なのが見逃せません。
HSMなので、フルタイムMF可能など、操作性もよさそう。
ただ、ここまで超広角の必要性がないのと、暗いf値から察するに、撮影に三脚前提となりそうで、私の使い方では合わなそうです。


▼SIGMA 24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO
明るい単焦点で、かつリーズナブル。しかも安い。設計が古いのが難点だが、それでも手持ちのAiAF24mmよりは新しい。
この値段(4万円弱)だと、ダメでも諦めがつくし、大き目だけど明るいレンズは魅力。
さすがに解像感は少し厳しいか。でもf値に余裕があるので、絞ればよくなる? 
かなり気になる1本。


▼Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX
純正14-24mmに迫る解像感、ややフレアが多いが、Tokinaらしく作りもよく、画質の評判は良い。
28mmまでなのが少し中途半端だけど、7万円程度でf2.8通しのレンズは魅力的。
やはりTokinaの広角は素晴らしい。
下記のHPでもなかなか良い評価です。
http://aska-sg.net/special2/tokina-pro-fx02.htm


▼Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX
純正よりリーズナブルも、さすがにこのレンズだと、頑張って純正を買おうと思ってしまう微妙な値付けでもあり…
画質は悪くなさそうです。
でもやっぱりこれを買うなら純正ですね。


▼Carl Zeiss Distagon T*2.8/25 ZF.2  Carl Zeiss Distagon T*2/24 ZF.2
こちらもかなり気になります。ただ、暗い場所で撮影することも多く、広角とはいえ暗所でのMFのピント合わせに自信がないです。


悩みは尽きませんが
 本命:AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR
 2番手:Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX
 外し:SIGMA 24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO
 理想:AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

といったところでしょうか。

AF-S NIKKOR 28mm f/1.8Gが出たんだから、これの24mm版が出てくれるのが理想なんですけどね。

しばらくは、Tokina AT-X 124 PRO DXの20-24mmを使うとしますか。
んーそれとも手持ちのf/2.8D、一度調整に出そうかな。



写真は、先日の廃墟ツアーで撮影したボツの1枚。
ここまで周囲がボケボケだと、解像感とか関係ないからいいんだけどね。

静岡廃墟撮影ツアー2日目その3 隔離病棟2012年05月05日 23時45分

急遽変更した撮影ツアーも、いよいよ最終目的地へ。
前の日決めたわけですが、実は前からマークはしていた。行きたかった物件。

場所はある程度把握していたものの、旧道からのアプローチは、旧道が崩壊していて通れず、国道からのアプローチとなりました。

藪の奥に、その廃墟はありました。こりゃ普通は気づかないわけだ。

笹薮の奥に目的の建物が

実は道路からは結構近い。でも藪が深く遮っている。

東伊豆稲○隔離病棟

藪を抜けると、急に視界が開けた。あの深い藪が嘘のよう。お陰でこの物件はDQNの破壊を免れている。
まるで最近刈り取りしたかのように、きれいに草が生えている。
ここは東伊豆稲○隔離病棟。結核患者を収容していたらしいが、規模は小さい。
症状の重くない患者が入っていたとのこと。そのせいか、隔離病棟にありがちな陰気臭い感じがしない。

斜面に建てられている

光の向こうはすぐ国道。この建物は斜面に建てられている。
仮に旧道が通れたとしても、アプローチは大変そう。

歪む階段はもう使えない

渡り廊下の階段は歪んでいて通れない。

壁は崩壊中

あるサイトに、旬は過ぎたとあった。
確かに崩壊が激しい。窓は外れて、壁も崩壊しつつある。でもこれも悪くないな。

侵食する竹

ここは竹藪の中にある。建物内にも竹が侵食している。境界線がわからない。

空の金庫

錆びた金庫には、建物の木くずしか入っていなかった。

竈

竈がある。
でも開業は昭和33年と、思ったよりは古くない。と言っても、もう半世紀以上前のことですが。
昭和57年閉鎖とのことなので、廃墟歴は30年。

薬瓶触るべからず

よく理科室にある薬瓶が。蓋がないので既に中身はないけど、触るべからず。

熟成期は過ぎた

久々にゾクゾクする物件だ。この光と影のコントラストがたまらない。
そしてD800の階調の良さにびっくり。暗部もしっかり階調している。
この写真もHDRは使っていないのに、暗部までしっかり写っている。

藁のベッド

この物件の象徴的な部屋。
かろうじて残る窓、藁のベッド。
使ったレンズはAF Nikkor 24mm f/2.8D1本のみ。しかしこのレンズ、解像感が足りない。
なにせデジタルカメラなどなかった設計の古いレンズ。いや、フィルム時代から解像感のなさは感じてたけど。

失われたマットレス

こちらはマットレスすらない。
解像感はないが、24mm f/2.8Dは軽量コンパクト、この手の撮影に最適なのだ。

こちらの部屋は崩壊

一番奥の部屋…いやもう部屋ですらなくなっていた。屋根も崩壊。もはや屋外。

町役場の名前が入ったスリッパ

何故か街役場の名前が入ったスリッパが。

一度表に出る

一度外に出る。

渡り廊下の裂け目

渡り廊下の開口部から中に入る。

建物と自然の境界

かろうじて残る窓。
もはや屋内と屋内の境界が曖昧に。
熟成期から腐敗へと。でも肉は腐りかけがうまいって言うし。

洗面台で眠る蛇口

蛇口と洗面台が仲良くなっている。良い感じに収まっているね。

やすらぎ中の椅子

こちらの部屋では椅子が仲良く…あ、1脚倒れているけど。

昭和といえば朝顔便器

朝顔便器が昭和を感じさせる。ばーちゃんちにあったな。

自然との融合

屋根なのか草木なのか。周囲に融合しつつあります。


というわけで、2日間の静岡廃墟撮影ツアー、初日の消化不良で、声かけした自分はどうしようかと思いましたが、うまいこと2日目でリカバリできました。
天気にも恵まれてたし、D800の実力は遺憾なく発揮(レンズは課題ですが)出来ましたね。

初のCBSメンバー3人での撮影、徹夜明けのサクと、今回2日間で700km以上運転したなべ氏には、厚く御礼申し上げます。なーんてな。

静岡廃墟撮影ツアー2日目その22012年05月03日 22時17分

伊東の海岸沿い。


○○グランドホテル

ここにもいくつか有名な物件があります。あえて名前は公開はしませんが、廃墟ファンなら、あああそこかーとわかる物件ですね。


外装は崩壊中

廃墟になってから何年かは不明ですが、少なくともこの物件、昭和30年代には存在していたようです。内部に残された資料から判明。
築年数も半世紀と相当な上、海岸沿いですから、建物にはそれ相応のダメージがあります。


売り出し中らしいが…

売り物件らしいですが、これを買う物好きは居ないでしょう。え、金持ち廃墟マニアが買うって!?


熟成度はなかなか

全体的にかなり痛んできています。
奥にバスが見えますが、そこは現役の駐車場として利用されているようです。


駐車場からの眺め

駐車場に降りてみました。南国な木がお出迎え。天気はすこぶる良いですが、4月なのにもうジメジメ蒸し暑い。

海側から

潮風で外壁完全崩壊

海岸側から見た様子。
窓ガラスは外れ、一部外装が剥がれています。潮風にさらされているだけあって、痛みが激しい。

それにしてもD800のダイナミックレンジはかなり広い。D300ならこういう状況では空は白飛び、建物は黒つぶれしますが、かなり粘ります。カタログスペックではわからない良さです。


奥にはプールと更に建物が

ホテル奥にはプールと離れの建物(別館?)が。こちらも崩壊が始まっています。


プールは現役らしい

プールは綺麗ですが、こちらはどうやら町営プールとして利用されているようで、簡易シャワーも付いています。
水は建物の中から引いているようですが…


別館?の裏手

緑に閉ざされる窓

別館の裏手。こちらは潮風に当たらないけど、緑に侵食されていました。
こういう絵が好きです。
ちなみに、この写真はAF Nikkor 24mm f/2.8Dですが、D800はおろか、D300では絞っても解像感が足りない上に、私の個体は片ボケがあります。
Nikonの24mmレンズは、高価なf/1.4Gがありますが、このf/2.8もリニューアルを望みます。
この手の撮影に24mmは欠かせません。なるべくズームは使いたくないですし。


階段は崩壊しつつある

そうは言っても、鉄製の階段は崩壊しつつあり、壁もなくなっています。


仲良く錆びてます

壁がなくなったところから、台所が顔を出していました。
仲良く錆びるフライパン。


不法投棄された原チャ

後から投棄されたであろう原チャ。
壁紙の柄は時代を感じさせます。


なかなか味のある物件でした

以前からこの場所は知っていたけど、素通りでしたが、今回改めてじっくり見れたのは良かったです。
いつなくなっても不思議ではないですから。

静岡廃墟撮影ツアー2日目その12012年05月02日 23時45分

浜名湖の朝

浜名湖の清々しい朝です。

さて昨日の作戦会議で、静岡西の物件はこれ以上めぼしい物はなく、撮影地を移動することに。
なべ氏からは長野のリクエストもあったものの、長野の場合、物件と物件の距離があり、1つポシャるとそのダメージは大きい。
今回のツアーにあたって、実は静岡でも伊豆方面のほうが圧倒的に物件数が多いことは把握していて、安全牌をとって伊豆にすることに。
そうと決まれば、また高速で移動です。


国道沿い廃墟群

さすが伊豆です。最終目的地までの道中、色いろあるんです。
早速なべ氏の廃墟レーダーに感アリ。
国道沿いの廃墟群です。
飲食店からゲームセンターからラブホから、全てが廃墟です。


ブルドック!?

ブルドックです。葉巻を吸ってます。
決してブルドッ"グ"ではないのです。犬に見えますが、キャラクターとは関係なく、ブルドッ"ク"なんです。


廃ラブホ

廃墟群の裏にある一番大きな建物。ラブホの廃墟がありました。
この屋根の作りが昭和40年代から50年代チックですな。


ホテルフロント

フロントはゴミと破壊の嵐。
そうですよね。こんな目立つ場所にあるのだから、田舎のDQNの格好の的です。
ボタンを押して部屋を選んでくださいねw


東電の催促状

話題の東電さんから催促状が。ポストにたくさん入っていました。
恐らく末期は電気代すら払えない状況になり、夜逃げ同然だったのでしょうね。


散らばるリネン用品

フルオープンな建物は、かなり荒らされた様子。
とにかくゴミだらけ。


室内

室内の様子。
廃墟美というよりは、破壊されて荒らされた室内、残念ながら絵的にはイマイチです。


廃ブラウン管

なぜか、室内や外にはブラウン管が山積みされていました。
ガワはなく管だけなので、リサイクル業者が投棄したと思われます。


灯らない街灯

絵的にはアレでしたが、2日目最初の物件としては、まずまずといったところでしょうか。

つづく…