今時美味くないチェーン店居酒屋があるのか…2019年06月01日 07時02分

まだマシだった前菜

職場の新しい上司の歓迎会でした。
職場の飲み会だと、どうしてもチェーン店が多くなってしまいます。

飲み放題ですから、酒の味は期待しません。が、ビールは高いコースだけで、発泡酒って時点でゲンナリ。割と良い値段払ってるのだから、そこはケチって欲しくない。

そして食べ物もアウト!写真の前菜はマシでした。

その後の焼き魚、はい冷凍パックから出してチンしました的な。
肉、アクが出まくってます(汗
揚げすぎてパッサパサの香ばしい(笑)唐揚げ。

その値段でこれ?って感じでした。今時はチェーン店でもそこまでまずくない店が多いし、何かしら売りのメニューが有るのですが、ここは残念でした。
割とよく見るチェーン店だし、以前はこんなに不味くはなかったはず。

残念…

青梅の「手打ち蕎麦 玉川屋」に行ってきた2019年06月02日 07時42分

何だか、ラーメンもいいけど、うどんや蕎麦も食べたい、ってことで思いつきで行ってきた奥多摩方面。

最初行ったお店が「1」がつく日がお休みで、ガーンとなって、もう1つの候補のお店に行きました。
奥多摩手前の青梅市にある、ここも有名店かな、手打ち蕎麦 玉川屋です。

手打ち蕎麦 玉川屋

既視感あるな…と思ったら、3,4年前くらいに行ってますね。茅葺屋根の古民家なお店です。

毛の生えたダルマさん

ああ思い出した。長い毛の生えてるだるまがあるんだ。きっとあの毛は伸びるんですね。
この写真は、AI Nikkor 24mm f/2の絞り開放で。
中央部分は十分解像力があり、照明はフレアっぽくなりますが、40年以上前のレンズと考えると、それほどフレアはひどくはないですね。デジタルでもちゃんと使えます。
周辺はやや解像力は低下するものの、ピントの芯は出ていて、これも40年前のレンズであることを考えると立派です。
そして、以前使っていたAI AF Nikkor 24mm f/2.8Dと同様、広角スナップ単焦点レンズとして、この画角は使い勝手がとても良いです。
今カメラ界隈で人気のRICOH GR3のような28mm広角レンズは、スナップ写真にも適していると言われていますが、35mmが標準な自分にとっては、もう一歩広角よりの24mmが使いやすいですね。

手打ち蕎麦 玉川屋の店内

こちらは魚眼で。お昼ちょっと前に入店しましたが、この後すぐ待ちの人たちが。
早めの入店をおすすめします。
海外の方もいらっしゃいました。お蕎麦もポピュラーなジャパニーズヌードルですからね。

天ざる

天ざるいただきました。
ちなみに麺の量はやや少なめだったので、男性なら大盛りがおすすめかな。
お蕎麦は王道の蕎麦といった印象。

鴨うどん

子供らはとりわけで鴨汁うどん。あまりメニューには大きく書いていませんが、蕎麦だけでなくうどんも選択できます。
下の子はまだ3歳、多分蕎麦アレルギーはないはず(蕎麦と同じ釜で茹でたうどんなら多分食べている)ですが、あまり小さい頃から蕎麦を食べさせることもないので、ここはうどんで。
うどんも王道な感じのうどんでしたが、美味しかったですよ。

肉汁そば

妻は肉汁蕎麦。豚肉と、もう一種類お肉が入ってたっぽいけど、猪とかかしら?

個人的には、肉汁と鴨汁がおすすめかな。ざるは、ややつゆがしょっぱいかな~。


手打ち蕎麦 玉川屋の店内

美味しくいただきました。
ちなみに、会計はスマホの電子決済も可能に。今時ですねぇ。

上の写真はAF-S 35mm f/1.8G EDの絞り開放。やっぱり現代のレンズ。開放でもそつなくきちんと写ります。

奥多摩 水と緑のふれあい館2019年06月03日 06時31分

青梅でお蕎麦を食べた後、奥多摩湖の小河内ダムへ移動。

奥多摩 水と緑のふれあい館

ダム湖畔には「奥多摩 水と緑のふれあい館」があります。
上のPlanarの開放で撮りましたが、被写体が遠いと開放でも収差多めながら、それなりに解像しますね。これが被写体が近いほど解像力低下、収差もぐっと増えます。そういう特性のレンズなんですね。

奥多摩の歴史 人形

奥多摩の歴史の展示。人形の後ろに黒子の人形がいます(笑

水と緑の展示

雨です(笑

木のボールの遊び場

こういう子供向けの遊び場があり、家の子供達はこういうのが大好きで…ずーっと遊んでいました。

お迎えがきそうだよ…

息子よ、お迎えがきそうな写真になったぞ…
Planarでf2に絞って撮影。1つ上の木のボールの遊び場写真はAF-S 35mm  f/1.8G ED。レンズの違いによる描写の違いがわかりますね。

はるかなる水の旅

ボールサーカスによる水の旅だそうです。東京都水道局凝ってるねぇ。

子供らがずっとここで遊んでいて、なかなかダム湖の方に行けませんでした。
続く…

小河内ダムにて2019年06月04日 06時22分

続き~

小河内ダムにて

せっかくダムに来たんだから、娘をそそのかして(笑)見学してきました。
AI Nikkor 24mm f/2のテストも兼ねて。

小河内ダムにて

f8まで絞れば、四隅を除けば解像力はD850でも十分です。さすがニッコール。当時のフィルムの粒状度を考えれば、そして当時としてはかなり広角の24mmと考えれば、十分すぎる解像力でしょう。

警視庁のボートが

奥多摩湖の小河内ダム、手前にあるボートには「警視庁」の文字。
ってことはアレがアレでよく使うんでしょうなぁ(謎) まだどざえもんが上がったぞ~

建造から半世紀以上経過するけどどっしりと構える小河内ダム

小河内ダムは、AI Nikkor 24mm f/2よりさらに古く、建造から50年以上経過していますが、重力ダムらしく、強固なコンクリートの塊、まだまだ耐久性に問題はないそうです。

上から覗き込むと高いね~

うひょー高いぜ。

小河内ダム展望塔

展望塔が開放されていたので、入ってみました。

展望塔の中

床には地図

中はダムの模型があったり、床に地図が書かれていたり。見晴らし良いです。高所恐怖症の方にはたまらないでしょう(笑

対岸から望む

対岸まで歩いてみました。緑が多くて目が良くなります。

小河内ダムの慰霊碑

建造中の時代が時代だけに、昭和32年のダム完成までに、87名もの殉職者がいたようです。そのための慰霊碑。
安全具装着、指差し確認、現在はより安全性に配慮した建築現場になっている…はずです。

以上、小河内ダムからでした。

無限遠撮影におけるAI Nikkor 24mm f/2の各絞り比較2019年06月05日 06時34分

AI Nikkor 24mm f/2の無限遠撮影における、各絞りでの描写比較。

よくテストチャートによる比較はあちこちでされていますが、あれはあくまでそのテストチャートの撮影距離、しかも平面のテストチャートですから、実際にはより近接、より遠方、そして三次元のものを撮影する場合は、レンズの描写も変わってきますから、あくまで部分的な比較にしかなりません。

結局は自分がよく使うシチュエーションで、実写で判断するしかありません。
広角レンズなので、自分の場合は無限遠で使うことも多いと思うので、今回は風景を無限遠撮影しての比較です。
三脚に据えたわけでもないので、結構適当な撮影であることをご了承ください。

なお本ブログの制約上、解像度は4Kディスプレイに合わせた横方向3840ドットに落としています。
また、ヴィネットコントロールはオフにしています。

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf2)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf2)

さすがに古い大口径の広角レンズだけに、周辺は光量低下も大きく、収差も大きくなっています。
とは言え、中心部はD850でも十分に解像していることがわかります。
これはかつて保有していたAI AF Nikkor 24mm f/2.8Dの絞り開放より解像力は高い印象です。もっとも、保有していたレンズは片ボケ傾向にあったため、そもそもレンズの実力が出ていなかったとも言えますが…。
なお、倍率色収差補正をオフにしても、この撮影では色収差はほぼなかったことも記載しておきます。

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf2.8)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf2.8)

1段絞るだけで、周辺減光はだいぶ緩和されます。解像力もぐっと上がります。

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf4)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf4)

f4になるとコントラストも十分上がります。

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf5.6)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf5.6)

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf8)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf8)

●AI Nikkor 24mm f/2(絞りf11)
AI Nikkor 24mm f/2(絞りf11)

絞るに従って周辺まで解像力が上がっていきますが、四隅のほんの僅かな部分だけは、解像力が低く収差が多い感じです。
ただ、実用上全く問題ないですし、むしろそれ以外は均一に解像力の高さを感じます。D850でこれだけ解像すれば十分と言って良いでしょう。
40年前のレンズで、OHも何もしていませんが、このレンズは当たりレンズですね。
十分実用に耐えます。広角なので、MFでもそこまでピントはシビアではありません。

なお、f16やf22では掲載しませんが、絞り込みによる回折の影響で解像力は低下しますが、四隅の解像力は改善しませんので、実用上はf11まででしょうか。

今はAF-S NIKKOR 24mmのf/1.8Gやf/1.4Gといったより大口径レンズがラインアップされているため、本レンズはそれほど人気はないようですが、MF一眼レフとに組み合わせには、Gタイプレンズは事実上使用できないため、本レンズは十分価値があります。何よりコンパクトですから。

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」を見てきた その12019年06月06日 06時30分

ニコンミュージアムの4月2日~6月29日までの企画展である「コレクション展」
今月いっぱいだったので、時間ができた昨日の午後、行ってきました。

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」

コレクション展とは何ぞや? 誰にとってのコレクションなのか? 上の展示だけではピンときませんが…

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」の説明書き

だそうです。4万点もの資料を所蔵しているのもすごいですが、要はその中でも珍しいものを展示しているということでしょう。

まずは入ってすぐの展示から。

●カリプソとニコノス
カリプソとニコノス

ニコンがかつて販売していた水中カメラ「ニコノス」ですが、元を正すと、フランスの潜水具メーカーである「ラ・スピロテクニーク」が発売していた「カリプソ」が原型でした。
そのカリプソの製造販売権がニコンに譲渡されて、それがニコノスになったそうです。
なるほど、初期のニコノスがにほんのかめらっぽくないでざいんだったのは、元々がフランスのデザインだったからですね。

●Nikon S3M
Nikon S3M

Nikon S3Mです。これはどこかで見かけたことがあります。
ハーフ判に改装されて秒9コマ達成。当時のフォトジャーナリスト向けだったのでしょうね。
長尺フィルムバックがかっこいいですね。
背後に反射して写っているのはバッテリケースです。

●Nikon F2MD + MF2 + AI Nikkor ED 200mm F2 (IF)(報道用) 
Nikon F2MDとAI Nikkor ED 200mm F2(IF)(報道用)

Nikon F2モータードライブに取り付けられた長尺フィルム用のフィルムバックMF-2。
先程のS3Mが可愛く見えてしまうくらい、巨大なフィルムバックです。100フィートフィルムを装填して750枚撮影が可能。
デジタルなら、小指の爪ほどのmicro SDカードに千枚以上の撮影も当たり前の時代ですが、フィルムの時代は物理的に大きくするしかありません。まず手持ち撮影は不可能でしょうね。

200mm F2、所謂「ニーニー」は、現在もAF-Sレンズで販売されていますが、元々は室内競技撮影のための報道用だったのですね。


今日はここまで。

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」を見てきた その22019年06月07日 06時43分

今日の紹介は金ピカ2機種! いずれも非売品です。

Nikonは、記念モデルとしてゴールドモデルを作ることがありまして、市販されたものとしては、Nikon FA Gold(当時なんと50万円!)が有名ですし、最近では、完全な金ピカボディではないですが、Nikon Df Gold Edition(1600台限定)なんてのもありました。
他メーカーでも限定品で金ピカカメラはあったりしますが、実用というよりは観賞用なんでしょうね。
特に大陸の方は金ピカがお好きだそうで、あちらのお金持ち向けに作られたという側面もあるのかもしれません。

●Nikon FM Gold
Nikon FM Gold

こちらはNikon創立60周年、つまり今から42年前に制作された記念モデルです。未発売とのことですが、何台くらい作られたのでしょうか?
台数が少ないほどコストが高く付きます。超希少モデルであることには違いありません。

●Nikon F50 Gold
Nikon F50 Gold

こちらはなんと、エントリー機であるNikon F50のゴールドモデルです。
通常、中級機から高級機でゴールドモデルは作成されるケースが多いですが、F50のようなエントリークラスではあまり例がないですね。
F50の生産100万台達成記念として、1997年に製作された未発売モデルということで、相当売れたようですね。

残念ながら、Nikon F Goldは展示されていませんでした。一度は拝みたいものです。
画像検索すると出てきますが、フォトミックやF2もあるようですが、メーカー謹製なのか、はたまたカスタマイズされたものかはわかりません。

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」を見てきた その32019年06月08日 07時22分


ニコンミュージアム企画展「コレクション展」

さあここからは、ニコンミュージアムのセンターに展示される「コレクション展」のコレクションを見ていきましょう。


●三式偏流計(1944)
三式偏流計

航空機の偏流角を測定するためのもの、だそうです。
三式とあるのは、恐らく設計が始まったのが皇紀2603年(西暦1943年)であること、戦時中の航空機用の装備品であったであろうことから、旧日本軍向けのの正式品としての名称と思われます。
1944年に完成し、旧日本軍に納品されたものと思われますが、自社でもきちんと保管しているのが日本光学ことニコンの素晴らしいところ。
こういうものは、一般企業では廃棄されるケースがほとんどだからです。ましてや戦時中のものですからね。

三式偏流計の接眼部

接眼部には測定方法が記載されています。
面白いのは、高度が現代も航空機で一般に用いられているft(フィート)ではなく、米(メートル)なのですね。
右側には高度の調整ダイヤルらしきものがあります。
接眼部はオールドニコンらしい、真鍮に半つや消しの黒塗装であること、後のNikon SシリーズやF2辺りまでの黒ですね。

レンズ先端

ちゃんと蓋があります。使用時以外は蓋をしてレンズを守るのでしょうね。


●Fisheye-Nikkor 16.5mm F8(1941)
Fisheye-Nikkor 16.5mm F8

Fisheye-Nikkor 16.5mm F8の蓋

日本光学初の魚眼レンズです。海軍からの要望で開発、とあるように、海軍と結びつきが強かった日本光学、というのが端的にわかる事例ですね。
焦点距離は16.5mmですから、135判カメラ向けだったのでしょうか?
マウント部を見ると、マウントではなく大判カメラの箱に取り付けるネジ穴が確認できましたが、そのようなカメラで使用されたのかが気になります。

●測風経緯儀(1930)
測風経緯儀

気球を飛ばして、その動きから風向風速を測定する、というなんともアナログな経緯儀。測量機のような形状です。
1930年のものですから、まだ気象観測は、このようなアナログな手段が用いられていたのでしょうね。

測風経緯儀

特許番号が記載されていますね。色がカーキの塗装で、塗装が剥がれて茶色い部分が見えていますが、茶色もまだ塗装なのかな?


●3メートル望遠写真機(1935)
3メートル望遠写真機

さあ大物です。3メートル望遠写真機、とあるように、焦点距離は3m=3000mmです。
焦点距離からすると、超望遠レンズです。
説明書きによると、上部には反射鏡が、下部にはプリズムが配されており、屈折光学系で光路長を稼いでいます。潜望鏡型とすることで横方向への長さを抑えたというわけですね。


下の黒い部分にキャビネサイズの乾板を取り付けて撮影したそうです。
ですから、135判=デジタルで言うフルサイズより大きな乾板ですから、焦点距離3000mmといっても、フルサイズ換算すると600~700mmくらい? やはり超望遠レンズに違いありませんね。

3メートル望遠写真機のレンズ先端

これだけ大きいレンズですが、f値はいくつなのでしょうね?
実際に撮った写真も見てみたいものです。


●1.5メートル測距儀(1936)
1.5メートル測距儀

1.5メートル測距儀

ザ・測距儀!という日本光学が得意とした分野。
1936年の測距儀が現存、特に太平洋戦争以前の工業製品がなかなか残っていない我が国ですから、まさに博物館クラスのものです。ってニコンミュージアムですから博物館ですね(笑

1.5メートル測距儀の解説

測距儀の仕組みはシンプルです。距離R=tanθx1.5mで求められます。
これは距離計(レンジファインダー)カメラの仕組みそのものです。
現代でも測距儀は用いられていて、護衛艦に乗ると、測距儀で相手方の船や岸壁、陸までの距離を測っている様子がブリッジ横で確認できます。

護衛艦「きりしま」の測距儀
↑写真は2015年海上自衛隊観艦式における護衛艦「きりしま」より、きりしまの測距儀。今も昔も大きな違いはない。

1.5メートル測距儀の接眼部

接眼部。ちゃんと鼻が当たらないような窪みがついています。
下には伝声管の穴も空いています。流石に遮光ラバーは劣化しています。

1.5メートル測距儀の伸光器レバー

フォントが何だか象形文字っぽい。

こうした貴重な品が、ガラス越しではなく見られるのはすごいことですよ。
まだ続きます。

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」を見てきた その42019年06月10日 05時56分

コレクション展の続きです。

●コージメータ(1965)
コージメータ

コージメータ

説明書きを見ると、なんともアナログな計測機器であるコージメータ。
ダムの堤防の変形度を測定するもので、あの大きなコンクリートの塊であるダムも、水圧によって変形するのですね。


●アライナーAM100(1960)
アライナーAM100

アライナーAM100(1960)

機械類の直線部分の真直度を、光線をミラーで反射させて、そのズレから真直度を測る、とあります。
だた、1枚目の写真、ケーブルがミラーの方を向いており、設置向きが逆なんじゃないかと思うのですが…これが正しいのかな?


●テレビジョン用投影装置(1955)
テレビジョン用投影装置

テレビジョン用投影装置の説明書き

大口径の非球面レンズを用いたテレビジョン用投影装置で、プロジェクターの走りのような製品ですね。
面白いのは、受像管から発射した映像をミラーで反射させて、シュミットレンズ(非球面レンズ)で拡大して投影します。
このような、ミラーレンズのように反射光学系を用いているのは、サイズを抑えるためでしょうか。
中央に受像管かあるので、スクリーンに影ができてしまいそうですが、そうならないのはミラーレンズと同じですね。


●インバージョン ビューワ(1962)
インバージュン ビューワ

一見スライドプロジェクターのように見えますが、モノクロネガフィルムを、白黒反転させてポジ像としてみることができる装置です。すみません、横のモニタにAWBが合ってしまって、これだけ色温度がおかしいですが、ご勘弁を。


●手持ち眼底カメラ(1963)
手持ち眼底カメラ

何という怪しい展示(笑

手持ち眼底カメラ

少女に迫る危ないカメラマンka!?

手持ち眼底カメラ

よく見ると…レンズが変ですね。

手持ち眼底カメラ


手持ち眼底カメラ

カメラからコードが機械と繋がっています。

これは手持ち眼底カメラで、眼底撮影専用のカメラです。医療用ですね。
ベースは見ての通りNikon Fなのですが、シャッタースピードは1/60秒固定(したがってシャッタースピードダイヤルがない)、ファインダもNikon Fアイレベルのものとは異なり、Nikonロゴも現代風な斜めになっています。
つながっている機械は、電源ユニットとなりますが、モータードライブ用ではなく、眼底確認用の電球と、撮影時のフラッシュへの供給用です。

手持ち眼底カメラの電源部

円形に撮影されるそうで、40コマ撮れるようです。

今は病院にある、顎をのせて両目をデジタル撮影できる専用の機械ですが、この時代はこうした装置が用いられていたのですね。

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」を見てきた その52019年06月11日 06時20分

コレクション展の話題は今回で最後。

●ニコレックス 8P ZOOM(1962)
ニコレックス 8P ZOOM

Nikonが8mmムービーカメラをかつて販売していたことは知っていましたが、映写機もあったのですね。あまりイメージないですね。

Pro-NIKKOR ZOOM 12-25mm f/1.5

レンズはPro-NIKKOR ZOOM 12-25mm f/1.5というスペック。Pro-NIKKORという名称なのにプロっぽくない(笑)ですが、この当時まだズームレンズはあまりなかったので、当時としては先端技術でしょうね。


●ニコン 50mm アストロカメラ(1971)
ニコン 50mm アストロカメラ

Astro-NIKKOR 200mm

性や撮影用のカメラ。カメラと言うよりレンズにフィルムバックがついた感じですね。
乾板またはシートフィルムで撮影するそうです。
今ではイメージがないかもしれませんが、かつてはNikonはこうした大判用のレンズを発売していました。
それにコパルなどのシャッター、シートフォルムボックスを組み合わせたカメラが用いられていました。
このカメラは珍しく、Nikonが一体物で販売していたようですね。シャッターはコパルのレンズシャッターが取り付けられています。
カメラの原型に近い構成です。
レンズは、名前自体がかっこいいAstro-NIKKORです。


●ニコン マリン(1956)
ニコン マリン

ニコン マリン

水中カメラ、ニコノスを出す以前には、こうした防水カメラケースがあったようです。
その名もニコン マリン、なんとも直球な名称。
しかしそこはニコン、かなり本格的な、水深50mまで対応のケースです。水中フラッシュまで用意されています。
Nikonのレンジファインダー機、S2, S3, SPで使用可能だそうです。


●Fisheye-NIKKOR 19.3mm F3.5
Fisheye Nikkor 19.3mm F3.5

Fisheye-NIKKOR 19.3mm F3.5

Fisheye-NIKKORといえば、この手の巨大なレンズを思い浮かべてしまいます。こちらは全周映画撮影用の特殊レンズで、説明書のイラストにあるように、4つのこのレンズを90度毎に取り付けて撮影したようです。
その映像を、半球型ドームスクリーンで投影したとあります。実際の映像を見てみたいですね。


●引伸機 RA-350 オートフォーカス(1975)
引伸機 RA-350 オートフォーカス

Nikonの引き伸ばし機なんてのもあったのですね。
しかもオートフォーカス。この時代、まだ一般向けのオートフォーカスカメラはまだなく、引き伸ばし機のほうが先だったとは。

EL-NIKKOR 50mm F2.8

引き伸ばしレンズは、おなじみEL-NIKKORの50mm F2.8が取り付けられていました。


●Nikon SP
Nikon SP

Nikon SPの部品

Nikon SPのファインダー

こちらは分解展示。レンジファインダー機、Nikon SPです。
部品が細かい。ですが、実は私、仕事でこれより細かい部品も扱っていたりします。eリングなんかはこれよりさらに小さいものを扱っていますが、普通に紛失します(笑


●Nikon F3
Nikon F3

Nikon F3の基板

Nikon F3の横幕シャッター

1980年のNikon F3です。電子シャッターユニットが搭載されて、電子回路基板も搭載されていますが、時代だけに集積度があまり高くない印象です。
Nikonフラッグシップ機では最後の横幕シャッターだったのもF3です。横長のシャッター幕ですね。


以上、コレクション展でした。