Nikon ES-1とCOOLSCAN フラットベッドスキャナを比較する2014年10月13日 23時48分

それでは、前回の続き、フィルムスキャンを実際に3つのやり方で比較します。

まず、Nikon D810 + Nikon ES-1(Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D)です。
光源は、スピードライトのNikon SB-900を使用。これをワイヤレス発光させます。
発光量はマニュアルで結果を見ながら調整。レンズの絞りはf/11。
マニュアルフォーカスで、ライブビューでピントを追い込みます。

今回は、ポジフィルム、Fujichrome Velvia(初代のISO50 RVP)を使用、撮影は2000年、北海道はオコタンペ湖の様子です。
カメラはNikon F90Xs、レンズはAi AF Nikkor 35mm f/2.8Dです。

D810 + ES-1は、スキャナに搭載の埃や傷の除去機能"Digital ICE"がないので、埃の除去は慎重に行う必要があります。
今回はエアブローのみ行いましたが、やはりホコリが写真に載ってしまいました。

設定については、ES-1を組み合わせたD810は、ピクチャーコントロールをスタンダード、光源はスピードライトSB-900、ホワイトバランスはフラッシュに固定、ADLはオート、感度はISO64です。なお、D810+ES-1のみ、ブログの掲載データ量の関係上、若干解像度を落としています。
COOLSCAN IVは2900dpi、GT-X750は3200dpi、色の設定はデフォルトのままの設定です。

●Nikon D810 + Nikon ES-1
Nikom D810 + ES-1

●Nikon COOLSCAN IV ED
Nikon COOLSCAN IV

●EPSON GT-X750
EPSON GT-X750

まず、解像感については、さすがに画素数が多いD810 + ES-1が光りますが、このフィルムの写真自体が、微妙に手ブレしているのが今回わかったので、大差ないといったところ。

色再現については、D810 + ES-1がもっともフィルムの色に近い印象。COOLSCANもフィルムの色に近いですが、若干くすんだ印象です。
GT-X750は、赤みが薄くなっていて、夕焼けっぽさがないですね。

結果的には甲乙つけがたいですが、手軽に撮れると思っていたD810とES-1の組み合わせ、実際には、傾きを微妙に直したり、マクロ付近での焦点距離の目減りから、フォーカスを動かすたびに、ES-1のフレーミングを変えなければならないなど、意外と面倒で、トータル作業時間はそれほどアドバンテージはないかも。

そうなると、古いながら、色再現性に過ぎれ、ホコリ除去も行えるCOOLSCAN IVはなかなかの性能です。

気が向いたら、モノクロフィルム、カラーリバーサルフィルムでも比較したいと思います。