nVIDIA Quadro K620を導入してみた2016年09月25日 15時55分

3Dゲームをしないんだから、GPUは何でもいいや、との考えの下、この数年、中古で買ったAMD RADEON HD7750をずっと使ってきました。
前使っていたマザーボード(PhenomII 9950BE搭載機)からの引継ぎで、さすがにもはや時代遅れですし、写真編集をメインとしている今、一度はnVIDIAのQuadroを使ってみたいという気持ちはありました。

nVIDIAのQuadroは、同社のメインストリームGPUであるGeForceシリーズと違い、Direct3DではなくOpenGLに最適化されていて、Photoshopを始めとするグラフィック系や、3D CADや医療用で用いられているGPUです。
元々は業務用ゆえ、ワークステーションやサーバー用として、一般にはあまり出回らなかったのですが、ここ最近何年は個人でも買えるようになりました。
たた、非常に高価(上位機種は数十万円)ですし、一般ユーザが使うのにはそこまで必要なく、特に自分のような写真画像編集オンリーであれば、上位機種は不要で、今回導入したのも、Quadroではエントリークラスに部類する、Quadro K620です。

K620は2GBのDDR3メモリを搭載していますが、スペック的には2GBなんてのは安いGPUでも搭載していますし、DDR3メモリなんてのも、一般向けGPUはDDR5やDDR6が当たり前だったりします。つまり、ぱっと見た感じのスペックはあまりに凡庸です。


RADEON HD7750とQuadro K620

こうして2枚のGPUを並べると、古いRADEON HD7750のほうが凄そうに見えます。というより、Quadro K620の見た目があまりに小さく、安っぽいですね。
ですが、Quadroだけに、OpenGL系の処理はずっとよいわけです。
PCパーツは見た目では判断できないですね。

K620はロープロファイル向けに小さな設計となっていて、筐体が小さく設計されています。昔の安物グラボ並の小ささです。

ではベンチマークを。
ベンチマークソフトはいろいろありますが、コロコロ変えると過去の記録との相関性が取れないため、いまや旧式なCrystalMark2004 R3を使います。

まずは今までの構成で。

AMD RADEON HD7750
●GIGABYTE GA-Z87X-UD3H Core i7-4770 DDR3 16GB Windows10 - AMD RADEON HD7750

D2D(Direct2D)の数値が低いですね。

では、nVIDIA Quadro K620に交換してみましょう。


nVIDIA Quadro K620
●GIGABYTE GA-Z87X-UD3H Core i7-4770 DDR3 16GB Windows10 - nVIDIA Quadro K620

ダメダメだったD2Dの数値が大幅に改善されています。
そして勿論、OpenGLの値も3倍近くなりました。その他の数値も何故か上がっていて、全体では1.3倍以上のスペックアップ(笑

3Dについては、どうせ3DMarkなんかを試したところで、だめダメな結果は目に見えているし、そもそも3Dゲームをまったくしないので却下。
それより、あくまでベンチマークはベンチマーク、実際にPhotoshopやCapture NX-Dなど、いつも使う画像編集ソフトを試してみることに。


OpenGLに特化されたPhotoshopは、Quadroの得意とするところですが、もともと重たい処理はあまり使っていないので、体感できるかというと・・・うーんわからん。今までのHD7750でまったく不満がなかったので、自分のPhotoshopの使い方ではなんとも効果がわからない。

次に、Nikon純正のRAW現像ソフト、Caputure NX-D。このソフト、1世代前のCapture NX2の時代から重たいことで有名で、あまりソフトの処理の出来がよくないんでしょうね。

これについては、明らかに速くなりました! これまで、D810のRAW画像を例えばノイズ処理すると、100%に拡大したときになかなか処理結果が反映されず、十数秒は確実に待たなければならなかったのが、Quadro K620に変更したら、なんとわずか1,2秒! これはすばらしい。
CPUパワーだけでなく、やはりGPUも重要だった! うーん、これにもっと早く気がつけば。
ちょうど重たい編集作業がひと段落着いたばかりでしたが、次の編集作業はもっと快適になるはず。


と、今回はQuadro K620導入は成功でしたが、費用対効果を考えると、すでに2年前のQuadro K620が、未だ新品で2万円(ちなみにに今回はヤフオクの中古でそこそこ安かった)なのを考えると、例えば最新のnVIDIA GeForce GTX 1060の3GB辺りなら、2万円代前半から買えますし、そちらを買ったほうが使い勝手の面でもよいかも知れません。

というわけで、当ブログでは例えRAW現像だからといって、闇雲にQuadroを推奨はいたしませんので、どうしても10bit出力が欲しいとかでなければ、素直にGTX 1060当たりを入れたほうが良いと思います。

いずれはGeForce GTX 1060も検討したいところですね。



ああ、これで自作PCを始めて18年、1度だけGeForce MXを入れたことがあるくらいで、それ以外は一貫してATI→AMD RADEONシリーズ(最初は伝説のTVチューナー内蔵RAGE 128のALL-in-wonder 128)を使ってきたのが、ついにnVIDIAに衣替えです。
最近のAMDはCPUもGPUも、昔みたいに安いけどそこそこ速い、といったような魅力があまりないですからね。

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