EPSON GT-X980発表2014年09月04日 23時12分

日窒鉱山アパートの窓
データ:BRONICA S2 + NIKKOR-P 75mm f/2.8 (f/5.6 1/60)Kodak T-MAX10



毎年ドイツで開催される、写真関連イベントのフォトキナ2014の開催日、9月16日が近づくにつれ、カメラや写真用品関連の新製品発表が相次いでいますね。

今回はカメラではなく、スキャナの話題。

EPSONから、フィルムスキャン対応の新型フラットベッドスキャナGT-X980とGT-X830が発表されました。
上級機のGT-X980は、先代X970から実に7年ぶりのモデルチェンジとなります。
民生スキャナ唯一の、4X5や8X10といった大判フィルムスキャンにも対応する本格派モデルです。


X980の大きな変化点としては、以下の通り。

 ・アンチニュートンリング処理されたアクリル板のフィルムホルダ対応
 ・バックライトにLED光源採用

このアンチニュートンリング対応のアクリル板フィルムホルダ、ついに来たか!といった感じです。
フィルムは、判が大きくなるほど、平面性を保つのが難しくなります。
平面性を保てないということは、本来あるべき位置よりフィルムが前後することにより、フォーカスが保てず、ぼやけてしまうために解像感が低下します。
これがフラットベッドスキャナ最大の欠点で、フィルム専用スキャナのように構造上AFもついていないので、スキャン解像度はフラットベッド型の方がむしろ高いのに、実際にスキャンすると、解像感はフィルム専用機の方が高いのです。

では、アクリル板などで挟めば平面性を保てるのでは、となるかもしれませんが、アクリル板を挟むことで発生するニュートンリング干渉で、実際には縞模様が映ってしまうため、これまでのフィルムホルダは、フィルムの淵を挟み込むだけの構造でした。

ニュートンリング干渉が発生しないアクリル板を採用したX980では、この平面性の問題が大きく解消されると期待されます。
長年、このフィルムの平面性は、スキャンする上で大きな障害で、苦労するところでしたから。
ただ、このアクリル板への傷、埃や汚れが付くことによる弊害も考えられますが。


LED光源も、すでに下位機では採用されており、かつてのNikonのフィルムスキャナCOOLSCANでは、初期のモデルから使われていました。安定まで時間がかかる蛍光ランプのバックライトと比べて、安定性が高く、すぐにスキャンができるLED採用は、やっとか、という思いです。

X830は、X820の後継機で、今私が使っているX750と同じラインです。


手持ちのX750、古いのでまもなく修理対応不可となります。
フィルムスキャンも、まだしばらくは行いますし、古いフィルムも、そろそろきちんとスキャンし直して保存したい、というのもあり、GT-X970を検討していた矢先の新型発表。
すぐには買いませんが、いずれは欲しい機種です。

別途、フィルムスキャナのNikon COOLSCAN IVもあるものの、専用機なので今でも画質は良いと思う反面、Nikonはすでに販売終了して久しく、ソフトも更新は終わり、壊れたら修理も不可能。
ヤフオクではCOOLSCANは今でも高値取引されており、SUPER COOLSCAN 9000EDを除き、すでに修理も不可能なので、購入ははっきり言ってリスキーです。
私が改変した64bit OS用ドライバで何とか動くものの、純正スキャンソフト自体が10年以上前の設計で、いろいろと限界も見え始めています。

いずれは、35mmフィルムも、フラットベッドスキャナで取り込まなくては、となると、検討するのはX980となります。
ただ、光源の変更、フィルムホルダの変更以外、大きな変化がなく、むしろフィルムの取り込みコマ数は減少しているため、考え方によっては、価格が下がってきているX970を導入するのも手かな、と思っています。
その価格差は2万円。悩ましいですね。

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