AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR発表! 新旧スペック比較2015年08月05日 00時48分

ちょっと前から噂が出ていたNikonのレンズ3本が4日に発表されました。
木曜日あたりかなぁと思ったら、火曜日発表でしたね。
今回発表された3本は、どれも興味があるレンズなので、旧レンズやライバルレンズとスペックをじっくり比較するとしましょう。

今回は、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRを取り上げてみます。
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR

Gタイプは2007年にD3/D300と同時期の発表です。
D3はNikon初のFX(フルサイズ)一眼レフで、レンズもそれに合わせて、フィルム時代からのAF-S 28-70mm f/2.8Dから更新されました。
D3の画素数は1200万画素。その5年後の2012年には3600万画素超えのD800が発売されましたが、今後もまだまだ増えるであろう画素数に対応するため、今回の新しいレンズの発表と思われます。


●Eタイプ化されVRも搭載
Nikonは近年、望遠レンズを中心に、絞り機構を従来のボディからの絞りレバーによるメカニカル制御から、レンズ側に絞り制御用のモータを内蔵したEタイプ化を進めています。
先に発表されたAF-S DX 16-80mm f/2.8-4Eは、標準ズームでは初めて電磁絞り化されましたが、本レンズもGタイプからEタイプへと変更になりました。
EタイプはD2Xs以前の古い機種では使用できませんが、FXフォーマット機であれば使用可能です。Nikonもどんどんレンズ側での制御にシフトしていきそうです。
フィルムカメラは古い一眼レフでは使用できませんが、この手のレンズは実質新しい機種で使用されることがほとんどなので、実害はあまり無いでしょう。
VR搭載は、個人的には動画撮影での手ぶれ補正に期待します。
というのもD300で使用しているTamron SP 17-50mm F2.8 VCで、VCの恩恵は一般撮影ではあまりないからです。
もっとも画素数が大きくなるほど、ブレにシビアになるのも事実で、D810の後継は、恐らくSONY α7RIIと同じ4200万がそのセンサが搭載されるでしょうから、よりブレ対策は必要でしょうね。

●MTF曲線比較
▼WIDE側(f/2.8E VR)
Eタイプ WIDE側

▼WIDE側(f/2.8G)
Gtaipu

WIDE側(広角端)を比較すると、中心部は新旧大差なさそうですが(解像度は新型が若干高そう)、新型のEタイプのほうが、画像周辺までコントラスト、解像度ともに上回りそうです。


▼TELE側(f/2.8E VR)
Eタイプ TELE側

▼TELE側(f/2.8G)
Gタイプ TELE側

TELE側(望遠端)も同様に、新型のEタイプのほうが、画像周辺までコントラストと解像度が安定していると言えそうです。

個人的には、従来のGタイプをD800やD810で使用していて、解像度が低いと感じたことはありませんが、新型はさらに周辺も解像度やコントラストを高めたほか、ボケ味を改善、AFのアルゴリズムも変更して、より高速化と高精度化を図ったようなので、俄然興味がわきます。

すぐに買い換える予定はないですが、Gタイプの値がつくうちに下取りでリプレイスしようと思います。
どうせなら、販促キャンペーンがありそうな春先辺りまで待って買おうかな。

最後に、新型のEタイプと、従来のGタイプのスペック比較表を掲載しておきましょう。

●新旧スペック比較
   AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED 
 発売年   2015年8月27日   2007年11月30日
 レンズ構成  16群20枚 (EDレンズ2枚 ED非球面レンズ1枚) 11群15枚 (EDレンズ3枚)
 最小絞り  f22   f22
 絞りバネ枚数  9枚(円形絞り)   9枚(円形絞り)
 最短撮影距離  0.38m   0.38m
 絞り方式  電磁絞りによる自動絞り   機械連結による自動絞り
 最大撮影倍率  0.28倍  0.26倍
 フィルターサイズ  82mm   77mm
 AF動作方式  レンズ内蔵超音波モーター   レンズ内蔵超音波モーター
 手ブレ補正機構  VRII(4.0段 CIPA規格)  なし
 質量  1070g  900g
 寸法  88.0mm(最大径)x154.5mm  83.0mm(最大径)x133.0mm
 フード  HB-74(花型)  HB-40(花型)

Gタイプも標準ズームとしてはバカでかく、DXフォーマットの望遠レンズより大きいわけですが、Eタイプは更に輪をかけて大きく重くなっています。VR搭載とEタイプ化による影響でしょうか? Nikonには現行Eタイプのサンヨンのように、旧型より大幅に小型軽量化したレンズもあるので、大三元とは言え、そのあたり頑張って欲しいですね。

新型の売り出し価格は25万円強のようなので、おいそれと買える値段ではないですが、Gタイプの下取り買い替えなら何とか買えそうですね。