2019年終戦記念日におけるJMU磯子で艤装中の「まや」型護衛艦2019年08月21日 06時39分

先週の終戦記念日、神奈川のJMU磯子工場で艤装中の、「まや」型イージス護衛艦を見てきました。

護衛艦「まや」

イージス護衛艦「まや」(DDG-179)です。
写真で分かる通り、この日は台風接近に伴い、相当風が強く、海面も白波が立っているのがわかります。
撮影場所のJ-POWER磯子付近も、波が岸壁を超える場所もありました。

乾ドックで艤装中の護衛艦「まや」

乾ドックで艤装中の護衛艦「まや」は、2020年3月の就役に向けて艤装中。
既にレーダーアンテナ類や兵装など、殆どの装備は取り付け完了しています。 
「まや」型護衛艦では、海上自衛隊のイージス艦では初のCOGLAG(ガスタービン電気推進+ガスタービン)で、LM2500IECガスタービンエンジン2基搭載、馬力は69,000馬力と、それまでの「こんごう」型や「あたご」型イージス護衛艦の100,000馬力より、むしろ出力は低下しています。
にもかかわらず、速力は艦形の見直しで、30ktを維持しているようですが、今後ますます電装品の需要が増える中、この馬力で果たして足りるのか疑問です。
まあ素人が考える懸念は、多分問題ないんでしょうけど、このあたりの指摘は雑誌「世界の艦船」でも、香田洋二氏が指摘していたところです。電気推進時に巡航速度15ktが維持できるのか?

マストにはCECのアンテナ類も見られますが、PAAA(Planar Array Antenna Assembly)が取り付けられると思われる逆三角形の台座には、まだアンテナらしきものは見当たりません。後日装備でしょうか?

ちなみに、「まや」型では、新造時からイージスウェポンシステムとしてベースライン9Cを、弾道ミサイル防衛用のBMD5.1を搭載し、BMD対応中の艦隊防空も同時対応可能となります。

護衛艦「はぐろ」

こちらはイージス護衛艦「はぐろ」で、「まや」型の2番艦。「まや」の1年遅れの2021年3月就役予定で、先月7月に進水したばかりです。
したがって、まだ殆どのアンテナ類や兵装類は取り付けられていない状態。
船内の艤装も現在推進中といったところでしょう。

護衛艦「はぐろ」のクローズアップ

現状、まだフェーズドアレイアンテナSPY-1D(V)も取り付けられていない状態で、カバーがされていない奥側が見える珍しい状態です。
なお、米海軍のアレイバーク級フライトIIIでは、SPY-1D(V)に代わって、アクティブフェーズドアレイアンテナのSPY-6 AMDR-Sが採用される予定で、「まや」型は、海上自衛隊では旧来のSPY-1Dアンテナ搭載の最後の艦になるでしょう。