D850でAF Micro-Nikkor 60mm f/2.8DのAF微調整を行う2017年09月23日 07時04分

高画素機のカメラにとっては、AFの精度は解像感に大きく影響を及ぼすものですが、D810のときにAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRでフォーカス精度が気になり、AF微調整を行いました

結局、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRは保証期間内ということもあり、メーカーに調整に出して、Nikon側は「ズレはないけど再調整した」ということで返却されるも、返却されたレンズは、AF微調整しなくてもジャスピンになったという経緯もあり、AF微調整は結構重要なのかなと思っています。

D850導入依頼、手持ちの様々なレンズを使用しましたが、AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8Dは、手持ちのレンズで数少なくなってきた、ボディ内蔵AF駆動の古いレンズとなります。
ボディからの機械式伝達なので、どうしても細かいフォーカス駆動では、バックラッシュの影響による精度誤差が避けられません。
なので、ある程度は仕方ないにしろ、やはりAF-Sレンズと比べると、少しジャスピン率が低い気がして、AF微調整を行うことに。

AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8Dを装着したD850

Nikon D300以降、D800、D810と、AF微調整ができるカメラでしたが、いずれも手動調整で、撮っては確認しの繰り返しでしたが、D850では、AF微調整の自動設定が可能となりました。
今回はこれを使って調整してみたいと思います。

ISO12233テストチャートでAF微調整調整

例によって、ISO12233テストチャートを用いて調整します。
まずはライブビューのスチル撮影モードに設定し(動画モードだとAF微調整の自動設定が出来ない)、ライブビューによるコントラストAFにてピントを合わせます。
200%に拡大表示し、フォーカスが合っていることを確認。
次に、AFモードボタンと動画撮影開始ボタンを同時に2秒以上押し続けると、AF微調整の自動設定メニューが表示されるので、「はい」を選択すると、自動で撮影が開始され、瞬時に微調整の値が設定されます。

ただ、何度かやったところ、かなりAF微調整はシビアなせいか、何度やってもピント位置の微調整は同じ値にはなりませんので、数回やって、その平均値か、頻度の高い値、中央値のいずれかを採用し、実写で更に追い込んでいくのが良いでしょう。
実際、D810のときでも痛感しましたが、±3位内の調整だと、殆ど結果の差がわからない感じです。

AF微調整は非常にシビアで難しく、フォーカス精度によほどの疑問を持たない限りは、下手に触るべきではなく、調整によって特定の距離の精度が良くなっても、遠景で悪化する可能性もあるので、注意が必要です。

AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D微調整後の数値

AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8Dは、必ずフォーカスを無限遠までずらし、そこからライブビューのコントラストAFで合わせて、AF微調整を行い、1回終わったらまた無限遠にフォーカスをずらし…というのを10回行いました。
その中で数値は-12~-2でしたが、ここは中央値かつ頻度の高い-7を採用。

あとは平面チャートだけではわからないので、3次元の被写体である実写で確認しようと思います。
それにしても、AF微調整の自動設定は楽ですね。