NikonのエントリークラスDXミラーレス Z 50、なかなかいいんでないの?2019年10月11日 06時23分

噂通り、10月10日午後1時きっかりに発表されたNikon Z 50

Nikon Z 50

Nikon初のAPS-Cフォーマットのミラーレス一眼となります。
ちゃんとグリップと前後にコマンドダイヤル、そしてレンズ同軸上に搭載のEVF。
エントリークラス~ミドルクラスの中間ですが、EVFレス、あるいはレンズ光軸からオフセットしたEVFではなく、グリップのないカメラではないのが好感が持てます。

Nikon Z 50


元々2011年のNikon 1シリーズからミラーレス一眼を販売していたので、エントリークラスのミラーレス機自体は初めてではないものの、周知の通り、2015年発売のNikon 1 J5を最後に新機種はなく、販売から撤退しました。
それと入れ替わるかのように、フルサイズミラーレズのZマウント機Z 6とZ 7をを2018年に販売開始、しかしこれらは価格的にもミドルクラスとなり、一般向けではありませんでした。
Z 6とZ 7販売から1年、ようやくDXミラーレスが販売となりました。

Nikon Z 50

価格は、執筆点ではまだ発表されていませんが(10月12日10時予約開始なので、それまでにわかるはず)、レンズキットで11~12万円程度と言われていて、結構戦略的に思います。
ライバルと言われるSONYのα6400より少し安いくらいです。
初値でこの価格なら、価格がこなれてきたら、なかなか魅力的な機種になるでしょう。

ただ、すでにAPC-Sミラーレスで先行する各社に対しては、出遅れた感が否めないのも事実。
ライバルのCanon、SONY、Fujifilmはこのあたりは売れ筋で、相当力を入れています。

CanonはEOS Mシリーズで徹底攻勢し、今やAPS-Cミラーレスではトップクラスの売れ行きです。
特に、EOS Kiss Mは、一眼レフ時代からのEOS Kissシリーズの知名度が高いため、一般客が多く訪れる電器店での販売も好調なようです。

▼Canon EOS Kiss M
Canon EOS Kiss M

実際電器屋のカメラコーナーでは、EOS Kiss Mの商談をしている人はよく見かけます。
CanonはEOS Mシリーズ用のEF-Mレンズと、同じくミラーレスのEOS RシリーズのRFレンズで互換性はないのが興味深いです。
エントリークラスからステップアップしたときに、それまでのレンズが使い回せない、というのがネックになりますが、実際はエントリークラスから上のクラスに移行するユーザーは多くはないのでしょう。ほとんどのエントリークラスユーザーは、キットのレンズで満足して、買い足すこともなければ、上のクラスに移行することもないですから、シェアが高く販売網が厚いCanonは、あえてマウントを分けても、販売的にはやっていけるのでしょうね。
ここが、APS-CもZマウントとしたNikonとの違いでしょう。

▼SONY α6400
SONY α6400

SONYも同様に、もともとミラーレスをAPS-Cから始めただけあり、ラインナップも豊富です。ただ、ラインアップが多すぎて、APS-Cはどの機種もスペックが似たりよったりで、初心者向けにはどれを買えばよいか、いまいちピンとこないというのはありそうです。
オープンマウントで仕様が公開されえいるEマウントレンズは、今や純正サード問わず種類も豊富、レンズもフルサイズのFEと互換性があるのも強みです。

▼Fujifilm X-T30
Fujifilm X-T30

Fujifilmはレトロな外観の王道スタイルですが、見た目に似合わず近年動画撮影機能を充実させていて、X-T30クラスでも抜かりなくやっているのがすごいところ。
レンズはほぼ純正しかなく、マウントアダプタによる過去資産もないですが、フィルムメーカーならではの絵作りは魅力です。


対するNikon、始まったばかりなので、DXのZマウントレンズも、まずはキットのズーム2本のみ。これから充実させていくのでしょうが、EVFを省いた、さらに割きった安価なボディも必要と思いますし、レンズもDXの安価な広角系、マクロ系は欲しいところですね。
秒11コマと、最近のミラーレスらしく、エントリークラスでも連写速度は十分にあるので、早く触ってみたいですね。

それにしても、こうして写真を並べると、4社ともそれぞれの個性が出ていますね。

・従来のAF一眼レフから違和感なく移行できそうな操作系とボディデザインのNikon。
・ちょっとゆるいデザインだけど、しっかりカメラらしいツボを付いたCanon
・EVFの出っ張りは排除して、コンパクトに纏めたSONY
・クラシカルな一眼レフスタイルと操作系を追求したFujifilm

面白くなってきましたね。
Z 7やZ 6にはいまいちピンとこなかったけど、Z 50は実売価格によってはちょっと試してみたいカメラですね。
以下、スペックのかんたんな感想を。

・2088万画素 APS-Cセンサー(D500センサーベース? もうちょっと画素数は欲しいな)
・209点像面位相差AF(画面の約90%をカバー、これはなかなか良さげ)
・シングルSDカードスロット(値段を抑えたのでUHS-Iでも仕方ない)
・可動式3インチ104万画素タッチパネル液晶(ここも価格を抑えたのでこんなものでしょう)
・11コマ/秒(拡張だけど、メカシャッターでここまでやれて、まずは及第点)
・シャッター速度 1/4000(これは値段なりなのでこんなもの)
・ボディ内手振れ補正なし(ライバルも付いていない機種は多いけど、できれば欲しかった)
・4K30p動画対応(1.5倍クロップなのはD500と同じで残念、センサの仕様?)
・有機EL236万ドットのEVF(これを搭載したのは評価に値する!)

さて、同時発表のレンズ、DXの2本とNoct、更に今後のロードマップの話題はまた。

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