Nikon MFレンズ2本が旧製品に2019年01月08日 06時07分

Nikon MFレンズ2本が旧製品に

Nikonは今でも複数のFマウントのMFレンズと、MFカメラのFM10をラインナップしていますが、このうち「AI Nikkor 35mm f/1.4S」「AI Micro-Nikkor 105mm f/2.8S」が旧製品扱い、つまり生産完了となったようです。

 

既に多くのMFニッコールレンズが販売終了していますが、元々数十年にも渡って販売されているNikonのFマウントレンズなので、現在でも中古品を中心に流通は豊富で、昨今のミラーレス一眼の登場で、むしろ古いレンズの需要も増している気がします。
また、MFレンズは、比較的簡単に製造できることから、サードパーティでもラインアップは多く、Carl ZeissがFマウントをはじめ、各種マウントのMF高級レンズをラインアップ、中華メーカーなどもMFレンズに参入するなど、盛り上がりを見せる中、NikonのMFレンズは、写真用のみならず、産業用機器の組み込みレンズとしても需要がありました。

例えば、高速度カメラなどにもFマウントは使用されています。

そのためか、超広角レンズや魚眼レンズ、超望遠レンズといった写真用途に用いられるレンズは軒並み生産完了しても、広角から中望遠までのレンズは、現在に至るまでラインアップされていました。
しかし、その中でも35mmと105mmマイクロが生産完了となることから、今後他のレンズも生産完了になる可能性は高いのではと思います。

近年は完全電子制御マウントで機器側からの制御がしやすいことからか、EOSマウントやマイクロフォーサーズマウントを用いる産業用カメラも増えてきています。
このため、必ずしもFマウントである必要もなくなってきているのです。
Fマウント自体、近年は絞りリングもなくなり、更に電磁絞り採用のレンズが増えつつあり、フルサイズミラーレスのZマウントの登場もあり、需要が不減りつつある完全機械式のMFレンズは産業用としても縮小傾向かもしれませんね。


AI Nikkor 35mm f/1.4Sは、開放f値だけで見ると、AF-S NIKKOR 35mm f/1.4Gもありますし、写真用レンズとしては設計も古いわけですが、なんと言ってもそのスペックに対して比較的安価、手の届きやすい価格であるのが魅力です。
AF-Sは今でも十数万円しますが、MFのAI-Sは、中古相場は程度によりますが4万円台、新品でも9万円台です。
一方、AI Micro-Nikkor 105mnm f/2.8Sは、新品では同じ9万円台ですが、販売量が35mm f/1.4Sより多いからか、中古流通量も潤沢で、2万円台から買えるレンズです。


生産期間が30年以上あるため、AI Nikkor 35mm f/2.8SもAI Micro-Nikkor 105mm f/2.8Sも、初期と現行でコーティングも変わっています。中古でも狙うなら新しいレンズです。シリアルナンバーにも注目してみてください。


Micro 105mmはともかく、35mmは手に入れたいですね。