PC-Nikkor 35mm F2.8(New)のアオリ効果を試す2018年08月04日 06時40分

入手してなかなかテストできなかったPC-Nikkor 35mm F2.8(New)のテストをしてみました。
場所は横浜のJ-POWERの磯子発電所。護衛艦「まや」の進水式を見損ねた場所です(笑)

いずれも絞りはf11です。

●PC-Nikkor 35mm F2.8(New) アオリなし
PC-Nikkor 35mm F2.8(New) アオリなし

まずはアオリ無しで普通に撮った写真。
PC-Nikkorは、最新の電磁絞り搭載のEタイプを除いて、機械絞りかつマニュアル絞りです。
本レンズも、まずf11にプリセットはしますが、絞り開放状態でピント合わせした後、絞り込みリングでf11まで手動で絞って撮影します。
絞り込み撮影のため、絞ると当然ファインダは暗くなります。また、絞り込むほどボディ内蔵の露出計は露出が結構ずれてしまうので、露出補正もしくはマニュアル露出での撮影になります。理論上は、絞り込んでも露出はそれに合わせてくれるはずなのですが。
なのに非常に面倒なレンズですね。

アオリなしの状態では、絞りが手動以外、普通のマニュアルレンズと同じ感覚です。
周辺は少し解像度が落ちるものの、全体的にちゃんと解像度は出ています。ただ若干ピントの線が太い印象です。

●PC-Nikkor 35mm F2.8(New) アオリ最大
PC-Nikkor 35mm F2.8(New) アオリ最大

こちらはアオリ最大付近で撮影。
おお、ちゃんと建物がまっすぐに近づいた。
厳密には完全に直線は出ていませんが、あまり補正しすぎても不自然なので、このくらいが感覚としてはちょうどよいですね。
解像度も周辺はやや落ちるものの、気になるほどの悪化はありません。古いレンズですが、4500万画素超えのD850でも十分実用に耐えます。

この2枚は手持ち撮影でしたが、三脚に据えて撮ったほうが良いですね。
また、水準器は必要で、このときはD850内臓の水準器でカメラの水平出しをして撮影しました。

デジタル一眼レフなら、露出も撮影結果を見ながらばらして撮れますし、ピントもLVで拡大できて、本体内蔵の水準器やファインダ内に格子を表示したりと、至れり尽くせりで撮影できますが、フィルムカメラだとけっこう大変ですね。
NikonにしろCanonにしろ、後からいくらでも画層処理できてしまうデジタル時代になってからむしろ、シフト・ティルトレンズのラインアップが増えているのも、電磁絞りに代表される、こうしたカメラ側の使い勝手の向上が大きいのでしょうね。


ところで…今回のテスト撮影で、このPC-Nikkor 35mm F2.8(New)の無限遠が出ていないことがわかりました。
フォーカスリングを無限遠いっぱいに回しても、フォーカスインジケーターは▶表示が出たまま。
つまりまだカメラ側はフォーカスリングを回せと言っているのです。もちろんメカ的に回せないので、それが出来ません。
通常、お店でのチェックは近場の被写体のでピント確認になるので、無限を試せていなかったのは盲点でした。
ただ、レンズ自体はカビもバルサム切れもなく状態は良いので、調整だけで直せるはず。
というわけで、修理に出そうと思います。

画質は修理調整後、また確認しようと思います。
使い勝手の良いレンズには違いありません。

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