りっくんランドで装備品の細部を観察 その22019年10月22日 08時54分

りっくんランドに展示されている96式装輪装甲車は、試作車でしょうけど、銘板を見つけられませんでした。どこかにあるはずなんですが…

●96式装輪装甲車試作車
96式装輪装甲車

で、たまたま目についたヘッドライト。

東芝製シールドビーム

小糸製作所とかスタンレーかと思ったら、東芝のマークが。
東芝ライテックのシールドビームなんですね。東芝がシールドビームを今も作ってるとは知らなかったです。


●中距離多目的誘導弾試作車
中距離多目的誘導弾の車内

中距離多目的誘導弾の試作車車内。2009年から調達されている、赤外線画像とアクティブレーザーホーミングによるミサイル。
従来の重MATと中MATを置き換え、96式多目的誘導弾より安価に調達するという目的で、今年度で119セット調達と、自衛隊にしては割と成功して調達を進めていると思います。
車体自体は高機動車です。シフトレバーがDレンジのままなのですが…。自走してきてDレンジのままエンジンを切った?
中央にノートPCが設置されていて、ここからロックオンと発射が可能なんでしょうね。
発射後ロックオンも可能です。

中距離多目的誘導弾(その3)車載発射機AII型

ミサイル自体は川崎重工業製、発射機銘板には中距離多目的誘導弾(その3)車載発射機AII型と記載されています。
製造番号と製造年月の刻印はなし。消されたのか、元々刻印しなかったのかは不明です。
兵器としてはまだまだ新鋭、今後も旧来のミサイルの代替として調達が進むと思われます。


●75式自走155mmりゅう弾砲(左)と74式自走105mmりゅう弾砲
75式自走155mmりゅう弾砲(左)と74式自走105mmりゅう弾砲

いずれも既に退役済みの車両です。
同じ世代のりゅう弾砲ですが、砲身のサイズはこれだけ違います。当然、155mmのほうが長射程で強力です。
75式自走155mmりゅう弾砲は、後継の99式自走155mmりゅう弾砲の登場により退役しましたが、99式が高価で調達がなかなか進まないという、自衛隊のいつものジレンマで、最後の車両は2016年まで現役でした。

75式自走155mmりゅう弾砲の砲塔部銘板

75式自走155mmりゅう弾砲の車体部銘板

75式は、車体が三菱重工製、砲塔は日本製鋼所製、現役車両だったもので、展示されている車両は製造は1982年製です。
201両調達されました。


74式自走105mmりゅう弾砲の砲塔部銘板

74式自走105mmりゅう弾砲の車体銘板

一方の74式は車体が小松製作所で、73式装甲車の駆動部が流用されているそうです。砲塔部は155mmと同じ日本製鋼所製です。
74式は75式の1/10の、わずか20両しか作成されませんでした。

作成当時から、世界の趨勢が155mmに移行し、105mmは能力不足と判断されていたようで、その調達は紆余曲折あったようです。
正式化はされたために、少数は調達したのでしょう。
というわけで、非常に希少な車両です。その1両がりっくんランドで展示されているのは、見る側にとっては嬉しいことですね。
できれば、同時期に正式化された75式130mm自走多連装ロケット弾発射機も展示してほしいですね。