英フリゲートと護衛艦のマストを比較する2019年04月09日 06時36分

過去画像の振り返り。
資料的側面で撮った、2隻の艦艇の比較。

先日も北朝鮮の瀬取り監視を実施したニュースが出ていましたが、英23型フリゲート「HMSモントローズ」が晴海埠頭にやってきた時の写真。

HMSモントローズのマスト

マストトップにあるレーダーは、建造後改装されて搭載された997型レーダーで、角度も測定できる3次元レーダーで、23型後継の26型フリゲートにも搭載予定です。
対水上と対空を兼ねているようです。それとは別に、航海レーダーも下の方に搭載されています。
マスト中央に丸い物体が鎮座していますが、光学照準器のようですね。

DDむらさめのマスト

一方、こちらは護衛艦「むらさめ」。日本の艦艇らしい端正なデザインですが、マストは無骨なラティス(格子)マストです。
新造時は、対レーダーステルス性に欠けるなどと批判されましたが、電波吸収剤を使用するなど工夫されているとのこと。
よく見ると、マストには平面のプレートも貼られていますし、これも何らかの対策のようです。

マストトップには戦術航法装置(TACAN)のアンテナがあり、これは艦載ヘリと護衛艦との位置や距離を計測するためのもの。
続いてESMアンテナ、OPS-28対水上レーダー、丸いレドームのヘリデータリンクアンテナ、OPS-24 3次元レーダー(艦載型世界初のアクティブフェーズドアレイアンテナ搭載)、艦橋の白いお皿は、シースパローミサイルや砲を管制する、射撃指揮装置2型で、ここでは見えませんが、光学照準器も搭載されています。

能力的にどちらが優れているかは定かではないですが、どちらの艦艇も艦齢20年を超えていますが、定期的な機材更新が図られていて、まだまだ第一線で活躍していくことでしょう。

特に23型フリゲートは、退役後も売却されて他国で運用される可能性は高く(実際に早期退役艦はチリで活躍中)、長いこと使われるでしょう。
艦艇不足の自衛隊は、むらさめ型も艦齢伸長して、あと十数年は使われるでしょうね。