8mmフィルムムービー用Dマウントレンズ Cine-NIKKOR 38mm F1.9を入手 ― 2018年07月14日 06時44分
1950~60年代、まだビデオカメラがなかった時代に、一般市民が動画を撮るとなると、8mmフィルムが一般的でした。
そんな時代の8mmフィルムムービー用の交換レンズは、ネジ式の通称Dマウントと呼ばれる、小さなネジ径のコンパクトなレンズでした。
Nikonからも、レンズ交換式の8mmフィルムムービー用Dマウントレンズは3本発売されていました。
これがCine-NIKKOR(シネニッコール)と呼ばれていて、16mmフィルムのCマウント用も発売されていたが、Dマウントはどちらかというと一般ユースだったからか、ムービーとレンズ一体型が主流で、Nikonから発売されていた交換レンズは3本のみでした。
・Cine-NIKKOR 6.5mm F1.9
・Cine-NIKKOR 13mm F1.9
・Cine-NIKKOR 38mm F1.9
このうちの望遠レンズ、38mm F1.9を入手。もちろん格安、ちょっといい昼食程度のお値段。
ご覧の通りの、革のレンズケースに入っている。望遠レンズだけど、非常にコンパクト。
開けてみると、そこには可愛いレンズが鎮座していた。
でもおもちゃではなく、シルバーの金属外装なので、質感もよいし、大きさの割にずしりと重量感があります。
程度はそれなり、ホコリも多く混入しているけど、幸いカビはなさそう。
ただ、このままでは、このレンズの使い道はありません。
というのも、8mmフィルムのフォーマットは非常に小さく、このレンズを活かせるカメラは、8mmムービー以外では、PENTAX Qシリーズくらいなのです。
これは、Dマウントのフランジバックが非常に短い12.29mmというのもあり、もちろんイメージサークルが狭いというのも関係します。
PENTAX Qシリーズは、センササイズがコンパクトデジカメ並みの1/2.3型または1/1.7型しかなく、フランジバックはDマントより小さい9.2mmとなるため、Dマウントレンズ遊びをするならPENTAX Qとなるわけです。
手持ちのカメラでは、Nikon 1(フランジバック17.0mm)もM4/3(フランジバック19.3mm)もDマウントレンズは使えないことになります。
かと言って、そろそろオワコンになりそうなPENTAX Qを、このレンズのために買うのも…ねぇ、本末転倒という感じですし。
よって現状、このレンズはコレクションの域を出ないわけですが、でも、なんとかM4/3辺りに取り付けたいと考えています。
フランジバックの関係で、無限遠を出すためには、ボディ側のレンズマウントより奥にレンズを取り付ける必要があります。
M4/3にCマウントを取り付けるアダプタは存在します。
なので、CマウントからさらにDマウントに変換出来ないか?
もちろん、フランジバックが違うため、レンズは奥まって装着しますが、今なら3Dプリンタで金属も出せる時代、出来ないかと思案中。
と思ったら、自分で作らずとも、フランジバックはともかく、DマウントからCマウントにネジを変換するアダプタがAmazonにありました。
何でもあるんだなAmazon…
ただこの商品、ネジ径を変換しているだけで、フランジバックなどは全く考慮されていないので、ネジが奥まで入ってしまうことを防ぐ改造は必要でしょう。
実際にM4/3カメラにDマウントを取り付けて撮影されている方のブログも見つけました。
https://blogs.yahoo.co.jp/kikuhautukusi/5628026.html
https://blogs.yahoo.co.jp/kikuhautukusi/6042187.html
https://blogs.yahoo.co.jp/kikuhautukusi/5057153.html
ただ、どのようなアダプタを使用して取り付けているかが不明で、2012年を最後に更新も止まっています。
取り付けは当然自己責任ですが、シャッターユニットに当たらなければ、使えるかと思いますので、そのうち実践してみようと思います。
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