ニコンミュージアム企画展「ニコン双眼鏡100年の歴史」を見てきた4 ― 2018年07月10日 05時57分
長々と書いてきた「ニコン双眼鏡100年の歴史」の紹介も、今回で最後です。
年代別展示と、水防式12センチ双眼望遠鏡(九七式十二糎双眼望遠鏡)をひと通り見終わりましたが、それだけではありません。
ダメ押しの歴代MIKRON展示。
もうね、いいでしょう、かっこいいでしょう、おしゃれでしょう、欲しいでしょう?と言わんばかりの展示で、これはもうNikonさんの策略に嵌りそうです。
MONO MIKRONという、単眼の商品もかつてはあったのですね。ちなみに1948年の商品です。
右上はGoldなMIKRON 2000で限定商品。
下の2つは年代不詳のプロトタイプのようです。
もちろん双眼鏡お試しコーナーもありますが、そこはニコンミュージアム。なにせ、F2 Titanとか普通に触れる状態で展示してありますから、現行品だけではありません。
写真右側の双眼鏡はこの中で最も古い、ORION 6X24です。
ORION 6X24の歴史は古く、1922年に発売され、旧日本軍の将校用として採用されます。
戦時中に旧日本軍で使用された代表的な双眼鏡だったようです。
戦後は民生用としても販売され、長きに渡って製造された製品です。
ここに置かれていたORION 6X24は、"MADE IN OCCUPIED JAPAN"の刻印がある通り、戦後の日本が商品を輸出する際に、表記を義務付けられていたもので、直訳すると「占領下の日本製」です。この刻印は、サンフランシスコ講和条約が発行された1952年までとなりますので、手に持っているこのORION 6X24は、1947年から1952年製であることがわかります。
もちろんちゃんと試せます。
現代の双眼鏡と何ら遜色ない性能です。比べると、わずかに現代の製品のほうがコントラストあってがクリアだったりするかもしれませんが、素人目にはこれだけでも十分な性能と思いました。
長く生産されていた理由がわかりますね。
もちろん、あのMIKRONも使用可能な状態で展示されていました。
使ってみましたが、こんなに小さいのにちゃんとクリアに見えるのですね。
ただ、小型故に持ちづらく、またピントノブの操作もしづらく、やや被写体ぶれしやすいのが難点でした。
どちらかといえば、アウトドアより室内で使用することを想定した商品のようです。
個人的にいろいろ試して、一番持ちやすく、見やすく使いやすかったベストバランスな双眼鏡は、8X30E IIでした、
双眼鏡もいろいろありますが、調べると、この8X30E IIは双眼鏡ユーザーの中でも評価が高いモデルのようですね。バードウォッチングの定番品らしいです。
100周年記念モデルにもなっているくらいなので、これがやはりベストバランスなのでしょう。
双眼鏡は、今は安いACURON T01だけですが、ちゃんとしたものもいつかは欲しいですね。
そんなこんなで、たっぷり展示を見せて、触らせて購買意欲を図らせるというのは、なかなかうまいやり方ですね。
ニコンミュージアムの定常展示としては、歴代レンズも飾ってありますから、中古レンズの情報収集なんかにも最適です。
是非足を運ばれることをおすすめします。
おまけ
ニコンようかん、しっかり買って帰りました。
Twitterに書いたように世界は救えないけど、学校給食支援になるそうです。
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