ニコンミュージアム企画展「ニコン双眼鏡100年の歴史」を見てきた3 ― 2018年07月09日 06時30分
長々とお付き合いいただいているニコン双眼鏡の歴史です。
1980年代です。
この時代になると、日本はバブル期に突入し、経済的にも豊かになりました。
よりカラフルでプラスチッキーな(笑)製品も出回り始め、赤い双眼鏡なんてのは、当時流行った赤いダブルラジカセを彷彿とさせる赤ですね。
従来からのデザインの双眼鏡もあれば、MIKRON以外のコンパクトなものもあり、かといえば防水重視のものなど、この時代は商品も多様性が出てくるようになりました。
遊(YU)6X15 CFは、いかにも80年代なデザインと色ですね。
こうした遊び心のある商品も多く出たのも、景気が良かったからでしょうね。
こちらも、いかにも80年代を感じさせるフォント、そしてカラーとデザインです。無骨でもなく、MIKRONのような緻密さと気品があるわけでもない、どことなく漂うチープ感がまた80年代のこうした商品です。
こちらは、よく景色の良い場所に行くと、コイン入れるタイプの望遠鏡があったかと思いますが、そういった用途でもおなじみの据え置き型双眼望遠鏡、「大型双眼望遠鏡 20X120(III型)」で、1983年の製品です。
時代はバブル崩壊後の1990年代へと移ります。
この時代になると、80年代のバブリーで華やかで、それでいてプラスチッキーなチープ感のある商品はなくなり、安価な商品であってもデザインがこなれてきて、質感が良くなってきているのがわかります。
8X30D IF RC WP COMPASS SCALEは、いかにもミリタリっぽいカーキの外装にコンパスとスケールが入っているとか、ちょっとワクワクしちゃいます。実用性はともかく。
MIKRONです。なーんだ、と思うかもしれませんが、MIKRONは1921年から1974年まで小改良を加えながら販売されつつも、一旦は販売を終了します。
2000年代になるとより洗練されたデザインや、あるいは技術的革新が入ります。
2000年代といえばこれ、世界初の手ぶれ補正双眼鏡、STABILIEYESシリーズでしょう。
以外にも、手ぶれ補正双眼鏡は21世紀に入ってからの発売でした。
手ぶれ補正技術は、90年代には既に市販のビデオカメラにも搭載されだしていましたが、モデルサイクルが長い双眼鏡の世界では、導入が遅れたのでしょうか?
もっとも、一般的な倍率の中型双眼鏡は、しっかり両手で構えられるため、あまり手ぶれ補正は必要ないかもしれませんが。
2000年代後半から2010年代に入ると、もはや現行製品も多く、珍しさはないですね。
遊(YU)4X10D CFは、上級コンパクト双眼鏡として現在も販売されています。 薄くておしゃれです。
2010年代になると、またカラフルなモデルが増えてきていますね。
上の写真のACULON T01の青は、毎年恒例ニコンダイレクトの福袋で購入して持っていますが、安いものなので、性能はそこそこですが、軽くて便利です。たまに使う分には十分な性能です。
そして2010年代後半の最新製品たち。
以上がNikonの双眼鏡100年の歴史の展示となります。
紹介しきれませんので、詳しくはニコンミュージアムにてご確認いただければ幸いです。
紹介はここまで、次回は双眼鏡を体験します。
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