NikonのAIオート接写リングPK-12を買ってみた2018年01月07日 06時49分

先日妻の実家に行った栃木の某リサイクルショップに、安価に転がっていたのでゲットした、NikonのAIオート接写リングPK-12。

接写リングとは、レンズとボディの間に取り付ける、中は空洞の筒状のもので、これを取り付けることで、レンズの最短撮影距離を、レンズ単体状態より短くすることが出来ます。それによって、撮影倍率が上がるという仕組みです。
このリングの厚みが大きい(長い)ほど、最短撮影距離が短くなって撮影倍率は上がりますが、比例して露出倍数も大きくなり、つまりは暗くなります。

ちなみにAIオート接写リングという名称ですが、AIは人工知能の方ではなく、Nikonの機械式の絞り伝達用ガイドのことです。
Nikonも現行レンズは多くが絞りリングのないGタイプ、最近は電磁絞りのEタイプに移行しつつあり、AIってなに?となるまえに、補足しておきました。
また、名称のオートも、自動絞りに対応するという意味です。シャッターを切るまでは絞り設定にかかわらず、絞り開放となります。大昔はオートじゃない接写リングばかりだったので、あえてオートと書いているのでしょう。

なお、接写リングを付けた状態では、レンズの無限遠が出なくなるため、接写専用のアクセサリとお考えください。

Nikon接写リングPK-12

Nikonからは大昔から販売されていて、今に至るも販売され続ける現行品です。

接写リングのAiガイド

AIガイドのクローズアップです。
このオート接写リングは大昔からあるため、CPUの伝達接点などはなく、またボディ内蔵AFモーターの伝達機構もなく、単純にマスターレンズの絞りリングの設定を機械伝達するためのものAIガイドが搭載されています。
したがって、Gタイプレンズ、Eタイプレンズでは、このオート接写リングは絞り開放撮影しかできません。

ちなみに、社外品では、ケンコートキナーから、信号接点付きの接写リングが発売されています。こちらは、AIガイド、ボディ内蔵AFモータ駆動接点、CPU接点を備えて、Gタイプレンズでも使用可能(Eタイプは微妙かも)ですが、その分高価です。

PK-12を装着したAiAF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

接写リングを、AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8Dに取り付けた状態。
この接写リングは、型番の横に14と書かれているように、厚さ(高さ)が14mmとなります。
Nikonには、他に厚さ8mmのPK-11A、27.5mmのPK-13も存在します。
注意点として、PK-11Aは、信号接点が接触するため、AF-Sレンズは使用できないのと、焦点距離が200mmまでのレンズとなります。
PK-12とPK-13は300mmまでのレンズに対応します(AI AF-Sレンズにも対応)

このリングを取り付けることで、CPU内蔵レンズであっても、CPU非内蔵のAI Nikkorと同様の扱いになります。

D810の

そのままカメラに装着しても撮影できますが、撮影データのExifにレンズ情報や絞り値を残せるのと、より露出計の精度を上げるため、非CPUレンズのレンズ手動設定を行います。
NikonのAI方式対応のデジタルカメラであれば、大抵の機種が対応しています。
そこでレンズ情報を入力していくと…60mmが選択できない。これは、Nikonの非CPUレンズは、過去に60mmという焦点距離がなかったからでしょう。Ai Micro Nikkorも55mmでしたし。

そこで、一案近い58mmを入力しておきました。58mmといえば、私もTwitterのIDなんかで使っている、Ai Noct Nikkor 58mm f/1.2Sという銘玉が該当します。IDに使っておきながら、本物は持っていません。いつか欲しいレンズですね。

さて、AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D単体と、PK-12装着時とで、最大撮影倍率がどの程度変わるか比較してみましょう。今年のディズニー年賀状を接写してみました。

Micro 60mm単体の接写
▲AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D単体での接写

Micro 60mm + PK12の接写
▲AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D + PK-12での接写

14mmの厚さの接写リングだと、少し撮影倍率が高くなる程度ですね。
それでも、より接写できるのは魅力です。画質も思ったより落ちていませんが、被写界深度はより浅くなるので、かなり絞らなければなりません。

リングをより厚くすることで、さらに撮影倍率が稼げます。リングの重ね付けという方法もあります。これを発展させると、ベローズを使用するという方法もありますが、撮影倍率を自由に変えられる反面、かなり大掛かりになるので、気軽には接写リングに軍配です。

他に接写する方法としては、レンズを前後反対にボディに取り付けるリバースアダプタ(当方も所有しているNikon BR-2A)があり、広角レンズほど撮影倍率が上がります。
これが一番手っ取り早く撮影倍率も高く接写できる反面、使い勝手は悪いです。

クローズアップレンズも手軽ですが、あまり画質は乏しくなかったりします。

接写の世界はなかなか面白く、また取り上げてみたいと思います。