ニコンプラザ銀座でAF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDを試す12016年10月04日 23時58分

先週土曜日に、新宿でのCBS関東支部の飲み会がありまして、その前にニコンプラザ新宿に行ってきました。
思ったより滞在できる時間が限られてしまいましたが、新しく発売されたAF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDを試してきたので、軽くレビューします。


AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDを装着したD810

ニコンプラザのおねーさんを捕まえて、AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDを試したい旨を伝えると、すぐにショーケースから出していただけました。
持参したD810に装着すると、思っていたよりもずっと太く、ずしりとした光学ガラスの塊感がありました。

105mmの焦点距離では世界で初の開放f値1.4という大口径レンズを、一眼レフの中でもマウントが小さくフランジバックが長いFマウントで実現させたNikonの技術は素晴らしいですね。

外装は58mm f/1.4Gと同系統で、高いレンズにしてはもう一歩質感を上げて欲しい感じです。どうしてもプラスチッキーな感じがありますね。
ただ、MF時の操作感は悪くはない感じです。少なくとも手持ちのAF-S 35mm f/1.8G EDのスカスカよりはマシですね。


被写体はどうしてもニコンプラザ内に飾られている造花に限定されてしまいます。娘でも連れて行っていれば、良い被写体かもしれませんが、どのみち動き回るのでね…。

手持ちで急いで撮影したので、コマによっては若干の手ブレがあるのはご容赦ください。

まずは、絞りの変化による描写の変化を確認してみましょう。オリジナルの解像度ではありませんが、縦方向2560ドットの高解像度で掲載してみました。


▼絞りの変化による描写の変化テスト

f1.4
f1.4


f2
f2


f2.8
f2.8


f4
f4


f5.6
f5.6


f8
f8


f11
f11


●解像度とボケの両立が素晴らしい

まず解像度ですが、絞り開放でも、ピントの合った部分は解像度がよく出ています。カリカリにシャープではないものの、十分な解像度で、AF-S 58mm f/1.4Gでは開放ではもう一歩シャキッとしない(わざとそういう特性を狙った)のとは違い、こちらはわかりやすい解像感が出ています。
ただ、決して解像度一辺倒ではないのはよくわかります。ピントの合った部分とぼけていく部分のグラデーションが素晴らしいです。
解像度一辺倒のレンズでは、唐突にボケていく、つまりピント面とそうでない部分とのつながり方に不自然な面が出ることもありますが、このレンズは三次元ハイファイを謳うだけあり、そのつながりが非常なだらかです。


●口径食は仕方ないが、コマ収差が極めて少ないのが優秀

大口径レンズだけに、背景のボケの点光源がラグビーボール状になる口径食は、絞り開放では盛大に発生していますが、f2.8まで絞ると目立たなくなり、f4以上ではほぼ円形になります。
また、絞り開放時のコマ収差も見られず、二線ボケの傾向もありません。。


●開けても絞っても楽しめるレンズ

絞り開放ではなだらかなボケが楽しめても、絞るに従ってつまらない描写をするレンズも中にはありますが、このレンズは絞っていっても、より遠景の背景ボケは非常に綺麗です。
最もこのレンズの真骨頂は、絞り開放付近の芯はあるけどとろける描写にあり、絞りを開け気味に撮るのが楽しいレンズでしょう。
絞りを開けるほど色気のある描写をする気がします。


これほどベタ褒めのレンズも珍しいですね。
では次回はその他の作例を。大したことないので期待せずお待ち下さい(笑