護衛艦「いずも」見学写真2015年04月12日 23時24分

昨日行ってきた、最新鋭の護衛艦「いずも」(DDH-183)の見学。

今回は抽選に当たったのはいいのですが、一番早い時間帯入場となっていて、しかも天気は雨。風もそれなりにあって、更に子供を抱っこしての撮影だったので、見事にブレている写真が多くて。

本当は、機材は軽量なNikon 1 V1にしたかったのですが、雨天だったので、機材的には防塵防滴であるD810と、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDとなりました。片手で撮るカメラではありませんね。

横須賀に佇む護衛艦「いずも」

午前9時台ですが、まだすこぶる天気が悪かったです。行くの辞めようかなとも思いましたが、せっかくなんでね。

近くだとさすがにデカイ

遠目には大きさを感じなかったのですが、やはり近くで見ると大きいですね。諸外国のSTOVL空母くらいの大きさがあります。
護衛艦という名称、かつ艦種記号もDDH、つまりヘリコプター駆逐艦ということになりますが、世間一般的にはヘリ空母、さらに車両も直接積めるので、今時で言うなら多目的輸送艦? 単なるヘリ空母でもないですね。

あ、マスコミがF-35戦闘機も改造すれば載せられるとか、WikiPediaにもF-35の熱に耐えられる耐熱甲板何て書いていますが、そんな事実はありません。だいたい戦闘機だけ載せりゃいいってものじゃないですからね。
改造なんて簡単に言わないでいただきたいのであります。

舷側エレベーター

ブレちゃったなぁこの写真。強風の中、傘をさしながら子供抱っこして片手で撮影するので、ブレブレです。
自衛隊初の、舷側エレベータ。米空母とは構造が違いますね。

艦尾

いずもの艦尾には、20mm高性能機関砲、通称ファランクス(手前の白いレドーム搭載機関砲)と、奥にはこれも自衛隊初装備となったミサイルのSeaRAMが搭載されています。
ファランクスは再生品で、TVカメラによる光学照準がないBlock1Aです。
本艦の兵装はこれだけで、完全に自艦防御のみのものです。護衛艦といいつつ、実際には護衛される側の船です。

車両が直接載せられます

では乗り込みます。
ここからは車両も直接載せられるようです。ただ、角度が結構急なので、普通の車は底が当たって無理そうですが。

格納庫とシャッター

格納庫は、さすがに「ひゅうが」型護衛艦よりもさらに広いです。ここまで広いと、車両を乗せてヘリを乗せてと、かなりの積載量があるでしょうね。
手前の防火扉?がかなりの段数になっていますね。

格納庫側から見た舷側エレベータ

舷側エレベータは、今回は上がった状態のままでしたが、さすがに頑丈そうな構造です。

船体内エレベータ

こちらは「ひゅうが」型と同様の、船体内のエレベータで、今回はこれを使って甲板に上がれるようです。

エレベーターが上昇した状態

エレベータが上昇した状態では、ガランとスペースが空きます。
これが船体内のエレベーターの欠点で、ここに荷物を置くわけにも行かないので、デッドスペースになってしまうんですよね。

エレベータに乗ります!

ではエレベータで上に! 「ひゅうが」型より少し広い?

いずも艦橋

上ると、少し雨が弱くなってきました。後半見学の人たちは、雨が止んでよかったと思います。
この写真だとあまり大きく感じませんね。実物は大きいです。
レーダーは、「ひゅうが」型のようにESSM(発展型シースパローミサイル)を管制する必要が無いため、そのためのレーダーが取り除かれた、AESAタイプの捜索レーダーのみのOPS-50が装備されています。イージス艦のレーダーパネルよりも小型です。

試験艦「あすか」

甲板からは、お隣の試験艦「あすか」や、あきづき型護衛艦「てるづき」も見えます。
「あすか」は、艦橋上に、現在試験中の潜望鏡探知レーダーと思われる物を装備しています。よく見ると、各プレートで異なるレーダーをテストしているようです。

LRAD-X

超指向性スピーカーのLRAD-Xを、向こうのタグボートの体験搭乗者に向けて発話中の様子。
これはテロ対策用として、テロリストの船に向けて警告を発するためのものです。極めて指向性が強く、向けた方向に大音量で聞こえる仕組みです。
検索すると、音響兵器みたいに騒いでいるページが出てきますが、人を殺傷するためのものではないですからね。
外国製で、国内では複数の業者が扱っているようですが、こちらは富士通扱いのようです。

艦橋後部

このアングルからだと、艦橋の大きさがわかりますね。

Mk.15 Mod.31 SeaRAM

艦橋前方にあるSeaRAMの全景。ファランクスの機関砲をミサイルに置き換えたもので、自衛隊初の装備です。
射撃管制レーダー内蔵で、独立したシステムになっています。ESSMより射程が短い分、ミサイル本体も小型軽量です。

艦橋を前方から

マストの形状は、いかにも日本の護衛艦らしい設計ですね。レーダーパネルは、将来的に追加設置できそうに見えますが、今は装備している回転式の対水上レーダーOPS-28も、やがてはフラットなパネルのAESAレーダーに置き換わるかもしれないですね。
OSP-28がなぜ装備されているかは、今装備されているOPS-50だけでは、水上目標の探知に限界があるから、と言われています。
将来、潜望鏡探知レーダーの試験が終了すれば、OPS-28に変わって装備されるかもしれません。


いずもの旗

では艦を降ります。

自走式デコイ(MOD)発射機


右舷に装備されていたこれは、自走式デコイ(MOD)の発射機。
魚雷防御のためのものですが、どの程度効果があるのかな?

今度は体験航海もしてみたいですね。