スモールオーバーラップ試験2014年06月21日 23時57分

何気なく車の安全性を調べていて、スモールオーバーラップという、従来の6:4オフセット衝突よりさらに厳しい3:1で40mph(64km/h)で衝突する試験を思い出しました。
IIHS(米道路安全保険協会)が2012年から行っている試験で、従来のオフセット衝突では高評価の車であっても、スモールオーバーラップではPoorという結果になる車種も少なくない、厳しい試験です。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36618

これは去年の国沢氏の記事ですが、このスモールオーバーラップに対応した車種とそうでない車種では、大きく結果が異なっています。
意外なことに、安全性評価が高めのドイツ車であっても、このスモールオーバーラップに対応しない車種では、軒並み評価が低くなっています。

各車種の評価はここで検索可能です。ただし、車種によってはスモールオーバーラップの評価をされていないものもあります。

国産車では、2013アコードが高評価です。



http://www.iihs.org/iihs/ratings/vehicle/v/honda/accord-4-door-sedan


逆に、ライバルのカムリは…



http://www.iihs.org/iihs/ratings/vehicle/v/toyota/camry/2012

2012モデルはPoorの評価となっています。確かに、キャビンはかなり潰れてしまっているし、ハンドルもかなり押し込まれているのが分かります。

しかし、これではまずいとなったようで、2014モデルでは対策が入ったようです。



http://www.iihs.org/iihs/ratings/vehicle/v/toyota/camry/2014

キャビンの潰れ方が明らかに異なっていますね。

2012年のプリウスVとC(日本でいうところのプリウスαとアクア)は特にひどいが、売れている車だけに、対策入るでしょうね。

メルセデスのCクラス、BMW3シリーズ、アウディといったドイツ御三家も、ちょい前の2012年モデルは軒並み評価がよくない。
ただ、評価がMであっても、プリウスVのようにダッシュボードが変改して体がつぶれるような絶望的な潰れ方はしていないけど。
メルセデスも、EクラスやMクラスの2014年モデルは、ドアやAピラーの変形も少なく最高評価になっているので、おそらく新しいモデルでは対策が入るはず。
フォードのエクスプローラー2014も評価M。大きなSUVが安全とは限らないということですね。

スモールオーバーラップに対応しているかしていないかで、メーカーや年式に関係なく、評価が大きく分かれているようです。

それにしても、ボルボの安全性は鉄板ですね。どれも高評価。さすがです。
試験が全てではないとはいえ、こうも差が出るんですね。