ダイナミックレンジの狭さが気になる Nikon 1 V12013年05月18日 23時31分

白飛びがやや多め
データ:Nikon 1 V1 + 1 NIKKOR 10mm f/2.8 Aモード(f5 1/125)+0.3 RAW現像


あまりにサクサク小気味良く撮れるので、お気に入りとなってしまったNikon 1 V1ですが、やはり気になるのがダイナミックレンジ。

ダイナミックレンジ、すなわち信号の強弱であり、デジタルカメラにおいては、明暗の差をどこまで取り込めるかが鍵となります。

Nikon 1 V1、1インチセンササイズなりの画質とはよく言われていますが、今最も気になっているのはダイナミックレンジで、はっきり言うと白飛びが多いですね。

載せた写真では、中央の明るい部分は、多くが白飛び状態です。
もう少し露出を抑えると、今度は周囲が真っ暗になります。


カメラのベンチマークテストでお馴染み、DxOMarkによると、Nikon 1 V1のLandscape (Dynamic Range)は11.0Evs、これは手持ちの1/1.7型センサのCOOLPIX P7000の10.8Evsとあまり変わらないのです。

少し前の世代のセンサにありがちな白飛びですが、それでもP7000はそこまで気にならなかったのですが、何故かV1は白飛びが盛大です。

DxOMarkはあくまで目安で、例えばこのDxOMarkではあまりダイナミックレンジの項目で芳しくないキヤノンの一眼レフも、実際に吐き出す絵はそこまで白飛びはない。

つまり、センサ自体のダイナミックレンジだけでなく、画像処理その物も絡んでくるので、一概にこの数値だけでは語れないですね。

V1の画像処理エンジンはEXPEED3ですが、同じEXPEED3のD800とは別物とされていて、D800のほうがより画質に振ったチューンとなっているそうです。


もっと古い、手持ちのD300は、DxOMarkでは12.0Evsで、この白飛び傾向がV1とよく似ています。

ちなみに、同じ1インチセンサの、SONY RX100は12.4Evsとサイズを考えれば優秀です。
D800ともなると、14.4Evsとかなり広くなり、その実力の高さが伺えます。


現状、この白飛びを抑えるには、露出を抑えて、RAW現像時に暗部を持ち上げるのが王道ですが、悲しいかな、V1は暗部を持ち上げてもあまり情報が乗っていない。ここはさすがに古くとも、センササイズが大きいD300のほうが良いですね。


V1のダイナミックレンジの低さをどうカバーするか。
いや、本当にサクサク撮れる良いカメラだけに、センサだけが惜しいです。V2でもダイナミックレンジは依然低いですし。
V3が出るとしたら、せめてRX100並になってほしいですね。


__________________________________________________________________

写真は、西国分寺にて。
写真中央に写る「パチンコ」のフォントの古めかしいこと!
表側はきれいにリフォームされていて、海物語2のキャラが全面に貼られていました。